米と同盟関係のサウジアラビア、ファーウェイを排除しない方針
- 2019年06月14日
- 海外携帯電話
米国と同盟関係にあるサウジアラビアは中国のHuawei Technologies (華為技術)を排除しない方針を明確化したことが分かった。
サウジアラビアの通信・情報技術大臣が明らかにしたという。
第5世代移動通信システム(5G)の通信設備などを含めてサウジアラビアではHuawei Technologiesの製品を排除しない方針を示したと伝えられている。
また、サウジアラビアは開かれており、どの国の企業も公平に扱うと明確化したとのことである。
各種報道によると米国は同盟国や友好国にHuawei Technologiesを排除するよう要請しているとされるが、米国と同盟関係を堅持するサウジアラビアは米国と異なる姿勢を示したことになる。
米国とは異なりHuawei Technologiesを排除しない立場を示したサウジアラビアであるが、サウジアラビアにとってHuawei Technologiesは特別な外資企業であり、簡単に排除できないことが背景にあると思われる。
サウジアラビアでは外資規制のため長らく小売業や流通業の分野で外資企業の参入を禁じていたが、条件付きで外資企業の参入を認め、持分を51%、75%、100%と段階的に引き上げた。
2016年に条件付きで100%まで引き上げたが、厳しい規制の中で中国企業として100%で小売業への参入を認められた最初の企業がHuawei Technologiesとなった。
Huawei Technologiesはサウジアラビアで積極的に事業を展開しており、サウジアラビアの首都・リヤドでは中東で最大級となる旗艦店を開設するなどサウジアラビアで多くの雇用を創出したほか、サウジアラビアのすべての移動体通信事業者(MNO)、具体的には国有のSaudi Telecom Company (STC)、Mobilyブランドを展開するEtihad Etisalat Company、Zainブランドを展開するMobile Telecommunication Company Saudi Arabiaのネットワークの高度化に貢献した実績がある。
Mobile Telecommunication Company Saudi Arabiaとは5Gの展開で協力することも合意している。
サウジアラビア政府はHuawei Technologiesの投資活動を表彰するなどHuawei Technologiesを歓迎しており、脱石油のための経済改革を進めるサウジアラビアにとってHuawei Technologiesは代替不可能な特別な外資企業となっている。
サウジアラビアとしてはHuawei Technologiesの排除は容易ではなく、Huawei Technologiesと協力関係を維持した方が得策と判断している可能性が高い。
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