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オーストリアのMagenta、5Gで700MHz帯を使用開始



オーストリアの移動体通信事業者(MNO)でMagentaとして展開するT-Mobile Austriaは第5世代移動通信システム(5G)で新たな周波数の使用を開始したと発表した。

T-Mobile Austriaは2021年5月10日より新たに700MHz帯を使用した5Gの展開を開始したという。

1GHz未満の低い周波数は屋内や農村地域で5Gを展開するために適しており、700MHz帯を使用することで優れたカバレッジを保証できると説明している。

まずはミルシュテッター湖の沿岸に位置するケルンテン州のゼーボーデン市で最初に700MHz帯を使用した5Gを導入しており、2021年12月末までに数百の地域で700MHz帯を使用して5Gを整備する計画である。

T-Mobile Austriaは段階的に5Gで使用する周波数を追加しており、700MHz帯は5Gで使用する3番目の周波数となる。

2019年11月14日に5Gを商用化しており、5Gの無線方式としてNR方式を導入した。

当初、周波数および帯域幅は3.5GHz帯の100MHz幅を使用していた。

3.5GHz帯では110MHz幅を保有するが、無線方式の仕様では1コンポーネント・キャリアあたりの最大の帯域幅が100MHz幅となるため、100MHz幅で運用することになった。

5Gの導入後に5G向け周波数を追加で取得しており、具体的には700MHz帯で20MHz幅*2、1.5GHz帯で30MHz幅、2.1GHz帯で15MHz幅*2の割当を受けた。

2020年7月2日には2.1GHz帯を使用した5Gの展開も開始しているため、700MHz帯は3.5GHz帯および2.1GHz帯に次いで5Gでは3番目に使用する周波数となる。

NR Bandは3.5GHz帯がFR1のn78、2.1GHz帯がFR1のn1、700MHz帯がFR1のn28である。

基本的にT-Mobile Austriaが取り扱うすべての5Gに対応したスマートフォンは少なくともn78には対応するが、n1およびn28には対応していない場合があることを留意しておきたい。

T-Mobile Austriaは5Gの導入前より5Gに対応したスマートフォンを販売している。

2019年9月10日には中国のHuawei Technologies (華為技術)製のHUAWEI Mate 20 X (5G)を発売し、5Gを導入した当日の2019年11月14日には韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のSamsung Galaxy S10 5GおよびSamsung Galaxy A90 5Gの取り扱いを開始した。

HUAWEI Mate 20 X (5G)、Samsung Galaxy S10 5G、Samsung Galaxy A90 5Gをはじめとして5Gの導入初期に発売した5Gに対応したスマートフォンはn1およびn28に対応していないため、n1およびn28にも対応したスマートフォンと比べて5Gの提供エリアが限定的となる。

なお、T-Mobile AustriaはドイツのDeutsche Telekomの完全子会社である。

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