セネガルの携帯電話事業者Societe Nationale des Telecommunications du Senegalが4Gライセンス入札を放棄した理由を説明
- 2016年01月22日
- 海外携帯電話
フランスのOrange傘下でセネガルの移動体通信事業者であるSociete Nationale des Telecommunications du Senegal (SONATEL)はセネガルの行政機関で電気通信事業などを管轄するAutorite de Regulation des Telecoms et des Postes (ARTP)が実施した第4世代移動通信システム(4G)ライセンスの入札を放棄した理由について説明した。
Autorite de Regulation des Telecoms et des Postesは入札額の下限を300億CFAフランと設定したが、Societe Nationale des Telecommunications du Senegalは高すぎるとして反発している。
Societe Nationale des Telecommunications du Senegalの反発に対してAutorite de Regulation des Telecoms et des Postesは他国のライセンス料を調査した上で適切なライセンス料に設定したと主張しているが、Societe Nationale des Telecommunications du Senegalは市場規模なども考慮すべきであるとAutorite de Regulation des Telecoms et des Postesの評価方法を非難している。
Societe Nationale des Telecommunications du Senegalは具体的な例も挙げており、モロッコでは4Gライセンスとして3社の移動体通信事業者が30CFAフランずつ支払ったことは間違いないが、モロッコはセネガルより約2.5倍も人口が多く、また約3.5倍も裕福であるとしており、市場規模や経済状況を考慮するとセネガルにおける4Gライセンス料は145億CFA前後の価値であると主張している。
また、Societe Nationale des Telecommunications du Senegalは同社のギニアビサウ子会社であるOrange Bissauがギニアビサウにおける4Gライセンスをわずか20億CFAフランで取得しており、それと比べるとAutorite de Regulation des Telecoms et des Postesが設定したライセンス料はあまりにも高すぎるとしている。
なお、セネガルの移動体通信事業者全社ともSociete Nationale des Telecommunications du Senegalの主張に同調し、4Gライセンスの入札は応札者なしという異例の結果に終わっており、4Gライセンスの入札は事実上のボイコットとなった。
Autorite de Regulation des Telecoms et des Postesは既存の移動体通信事業者が4Gライセンスの取得を望まないのであれば新規参入を歓迎すると表明しているが、Societe Nationale des Telecommunications du Senegalの説明により譲歩するのか今後の動向に注目が集まるところである。
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