鄭州市の記録的豪雨、鴻海のiPhone工場にも影響か
- 2021年07月22日
- Apple関連
中国の河南省を中心に発生した記録的豪雨に関連して台湾のHon Hai Precision Industry (鴻海精密工業)は声明を発表した。
河南省の省都・鄭州市で主要な工場を所有および運営するHon Hai Precision Industryは一部の報道に対して状況を説明する形式で、重大情報として2021年7月22日付けで声明を発表し、2021年7月22日時点で確認できた状況を案内している。
Hon Hai Precision Industryは鄭州市の洪水に関して従業員の保護を最優先事項として早急に対応するための体制を整え、従業員のケアおよび安全な生産に努めるという。
2021年7月22日時点で鄭州市に勤務する従業員は無事であり、洪水の状況に応じて運営を調整すると説明した。
従業員は無事であると明確化したが、工場の施設や設備に関しては具体的な影響を公表しておらず、洪水の状況に応じて運営を調整するとの表現にとどめた。
Hon Hai Precision Industryとしても状況を確認中と思われるが、工場では一部が浸水して停電が発生したとの情報も伝えられている。
従業員の安全を確保後に工場の施設や設備への影響を確認し、必要に応じて運営を調整するとともに情報を公開すると思われる。
鄭州市を含めた河南省では1000年に1度の記録的豪雨と言われるほどの豪雨が発生し、鄭州市では地下鉄が水没するなどの深刻な影響が多方面で生じており、米国のAppleも河南省の救援および復興を支援することを表明している。
Hon Hai Precision IndustryはAppleが開発したiPhoneシリーズのスマートフォンの生産を最も多く受注しており、iPhoneを生産する最大級の工場が鄭州市に所在する。
そのため、台湾の報道機関などはiPhoneの生産に影響が生じることを懸念する内容を伝えており、Hon Hai Precision Industryは声明を発表して対応することになった。
なお、Hon Hai Precision Industryは複数の拠点でiPhoneを生産した実績を有するが、基本的に鄭州市の工場が中心となるため、鄭州市はiPhoneの最大の生産拠点と言われることもある。
鄭州市では子会社で中国のHong Fu Jin Precision Electronics (Zhengzhou) (鴻富錦精密電子(鄭州))が工場の運営やiPhoneの生産などを事業会社として行う。
iPhone 12シリーズのラインナップではブラジル向けを除いてiPhone 12、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Maxの生産をHon Hai Precision Industryが受注しており、いずれも鄭州市の工場でも生産している。
スポンサーリンク