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タイ当局、AISとNTの700MHz帯に関する協業を承認



タイの政府機関で電気通信分野などの規制を司る国家放送通信委員会(National Broadcasting and Telecommunications Commission:NBTC)はタイの移動体通信事業者(MNO)でAISとして携帯通信事業を行うAdvanced Wireless Network (AWN)およびタイの移動体通信事業者であるNational Telecom (NT)の700MHz帯に関する協業を承認したことが分かった。

Advanced Wireless NetworkおよびNational Telecomの700MHz帯に関する協業はNational Telecomが取得した700MHz帯の10MHz幅*2の半分を利用する権利をAdvanced Wireless Networkに譲渡したうえで、National TelecomはAdvanced Wireless Networkの通信設備を用いて700MHz帯で第5世代移動通信システム(5G)を提供する内容となっている。

National Telecomが取得した700MHz帯のライセンス料の半分はAdvanced Wireless Networkが負担するが、National TelecomはAdvanced Wireless Networkに対して通信設備の利用に係る費用を支払うことになる。

国家放送通信委員会は理事会を開催してAdvanced Wireless NetworkおよびNational Telecomの700MHz帯に関する協業を承認したという。

National Telecomとしては通信設備の利用に係る費用は発生するが、700MHz帯のライセンス料を半分に抑えられるほか、基地局の整備をAdvanced Wireless Networkに任せることができる。

Advanced Wireless Networkとしては700MHz帯のライセンス料の負担が発生するが、700MHz帯の帯域幅を既存の700MHz帯と合わせて20MHz幅*2に拡張できるほか、通信設備を貸出してライセンス料の負担を実質的に軽減する。

Advanced Wireless Networkは既存の700MHz帯で第4世代移動通信システム(4G)および5Gを整備しており、National TelecomはAdvanced Wireless Networkと協力して5Gを提供することになる。

なお、無線方式は4GがLTE方式、5GがNR方式で、バンド番号はLTE方式がBand 28、NR方式がFR1のn28である。

National Telecomはタイ政府が所有する国有の移動体通信事業者で、タイの移動体通信事業者として存在したCAT TelecomとTOTの合併で誕生した。

タイの内閣はNational Telecomに対して700MHz帯で5Gを展開するために14年間で610億タイバーツ(約2,545億6,923万円)の投資を認めたが、National Telecomはタイで最も小規模な移動体通信事業者であるため、単独で基地局を整備することは効率的ではない。

850MHz帯、2.1GHz帯、2.3GHz帯では既存の移動体通信事業者と協業しており、700MHz帯でも既存の移動体通信事業者と協業する方向で検討を進めてきた。

国家放送通信委員会が承認したため、700MHz帯ではAdvanced Wireless Networkと協業することになった。

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