Viettel Groupがセキュリティを強化した高価格スマホVIPPHONEを販売中
- 2019年02月05日
- Android関連
ベトナムのViettel Group (軍隊工業通信グループ)の従属会計単位であるViettel Smart Device Research Center -Branch of Viettel Groupはスマートフォン「VIPPHONE」を販売していることが分かった。
セキュリティを強化したスマートフォンである。
OSにはAndroid 6.0.1 Marshmallow VersionをベースとしてカスタマイズしたOSを採用する。
チップセットは64bit対応のQualcomm Snapdragon 430 Mobile Platform (MSM8937)を搭載している。
CPUはクアッドコアの1.4GHzとクアッドコアの1.1GHzで計オクタコアとなっている。
ディスプレイは約5.2インチFHD(1080*1920)液晶である。
通信方式はFDD-LTE 2600(B7)/2100(B1)/1800(B3)/ 900(B8)/850(B5)/800(B20/B26) MHz, TD-LTE 2600(B38)/2500(B41)/2300(B40) MHz, W-CDMA 2010(I)/1900(II)/900(VIII)/850(V) MHz, GSM 1900/1800/900/850 MHzに対応する。
LTE DL Cateogry 4およびLTE UL Category 5に対応し、通信速度は下り最大150Mbps/上り最大75Mbpsとなる。
システムメモリの容量は2GBで、内蔵ストレージの容量は16GBである。
電池パックは内蔵式で、容量は2900mAhとなっている。
セキュリティチップとしてInfineon SLE 97を搭載している。
AES256方式に準拠して通話やメッセージを暗号化し、AES128方式に準拠して内蔵ストレージのデータを暗号化する。
盗聴を防止できるほか、すべてのデータは暗号化しており、連絡先にない通話やメッセージはブロックするという。
安全性が低いネットワークに接続時は注意を表示し、正常ではない操作を検知するとデータを削除できる機能も備える。
軍事施設などカメラを持込不可の場所にも持ち込めるようカメラは非搭載となる。
無線LANや位置情報を特定できるGPSも使えない。
本体にはアルミニウム合金A6061を用いて強度を確保しており、外装は24金メッキや様々な革素材などを好みに応じて組み合わせることができる。
価格は素材の組み合わせによって異なるが、1,000米ドル(約110,000円)以上となる。
政府組織高官や軍事組織高官など日常的に機密情報を取り扱い、安全保障を最優先とする地位の消費者を対象としている。
Viettel GroupおよびViettel Smart Device Research Center -Branch of Viettel Groupの意思決定にはベトナム政府の意向が反映されるため、ベトナム政府やベトナム人民軍の高官の需要を見込んで開発したと思われる。
ただ、セキュリティを強化したと称する割にはOSのバージョンが古く、また外観は某英国企業のスマートフォンを明らかに模倣しており、全体的に残念な印象を受ける。
なお、Viettel Groupはベトナムの政府機関でベトナム人民軍を統括する国防省(Ministry of National Defence:MOD)が完全所有し、ベトナム共産党中央軍事委員会(Central Military Commission of the Communist Party of Vietnam)の指導に基づいて運営する軍系列の国営企業である。
従属会計単位は法人格がない支店の扱いとなり、本社であるViettel Groupの委任によって事業を行う。
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