米国政府、LG U+にファーウェイ基地局の使用中断を要求
- 2020年07月24日
- 海外携帯電話
米国の政府機関である国務省(Department of State)は韓国の移動体通信事業者(MNO)でLG U+として展開するLG Uplusに対して中国のHuawei Technologies (華為技術)から調達した基地局の使用を中断するよう要求していることが分かった。
国務省が実施した記者団とのテレビ会議において、LG UplusがHuawei Technologiesの基地局の使用を中断した場合に米国側で優遇措置が用意されているか記者団が尋ねたところ、国務次官補はLG Uplusなどの企業に対して信頼できるベンダに移行するよう要求していると述べたという。
また、LG UplusがHuawei Technologiesの基地局の使用を中断した場合でも経済的な優遇措置を提供する予定はないと付け加えた模様である。
LG Uplusは第5世代移動通信システム(5G)のNR方式を提供する基地局のベンダとしてHuawei Technologies、韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)、フィンランドのNokia Solutions and Networks、韓国のEricsson-LGを選定した。
地域によってベンダを分けており、首都・ソウル特別市、ソウル特別市以外の首都圏の北部、江原道ではHuawei Technologiesを採用する状況である。
韓国全土における割合はHuawei Technologies、Samsung Electronics、Nokia Solutions and Networksがそれぞれ30%ずつ、Ericsson-LGが10%程度となる見込み。
LG Uplusは第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式を提供する基地局で初めてHuawei Technologiesを採用しており、NR方式の導入初期のノンスタンドアローン(NSA)構成ではLTE方式と連携が必要となるため、基本的にLTE方式と同じベンダを使用する。
LTE方式の基地局でHuawei Technologiesを使用する地域ではNR方式の基地局もHuawei Technologiesを使用しており、特に優先的に整備を進めるソウル特別市やその周辺ではHuawei Technologiesを中心に使用するため、Huawei Technologiesから他社に移行する場合はLG Uplusの負担が重くなると思われる。
なお、韓国ではLG UplusがHuawei Technologiesの基地局を採用する唯一の移動体通信事業者で、SK TelecomおよびKT CorporationはSamsung Electronics、Ericsson-LG、Nokia Solutions and Networksを採用している。
国務長官が声明でクリーンな通信事業者として挙げた通信事業者にはSK TelecomおよびKT Corporationが含まれている。
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