フランスのOrange、5Gサービスを開始
- 2020年12月04日
- 海外携帯電話
フランスの移動体通信事業者(MNO)であるOrangeは第5世代移動通信システム(5G)を商用化した。
2020年12月3日よりNR方式に準拠した5Gサービスの提供を開始している。
まずはニース、マルセイユ、アンジェを含めた15の自治体が提供エリアとなり、2020年12月末までに160の自治体に拡大する計画という。
新たな料金プランの設定は行わず、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式を利用できる既存の4Gプランの一部が5Gに対応しており、4G/5Gプランとして提供する。
4G/5Gプランは月額料金が24.99ユーロ(約3,200円)で月間データ通信容量が70GB、34.99ユーロ(約4,400円)で100GB、49.99ユーロ(約6,300円)で150GB、79.99ユーロ(約10,100円)で無制限の4種類から選べる。
LTE方式を利用できるSIMカードであれば4G/5Gプランに加入する場合にSIMカードを交換する必要はない。
5Gサービスに対応した端末としては複数のスマートフォンを取り扱う。
5Gの通信方式はNR方式を採用しており、LTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成で運用している。
周波数はサブ6GHz帯の2.1GHz帯および3.5GHz帯を使用しており、まずは3.5GHz帯を中心に整備を行うが、3.5GHz帯よりカバレッジの確保に有利な2.1GHz帯を使用してカバレッジを補完する。
NR Bandは2.1GHz帯がFR1のn1、3.5GHz帯がFR1のn78となる。
なお、2.1GHz帯は既存の周波数で、3.5GHz帯は新たに5G向け周波数として90MHz幅を取得した。
フランスではOrangeを含めた4社が5G向け周波数として3.5GHz帯を取得したが、4社のうちOrangeが最も広い帯域幅を確保している。
n78で真の5Gの通信速度を実現できると説明しており、通信速度はLTE方式と比べて3倍から4倍に達するという。
NSA構成ではE-UTRA-NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)を適用してLTE方式と同時通信することになり、同時通信時の通信速度の理論値はn1を使用する場合は下り最大615Mbps、n78を使用する場合は下り最大2.1Gbpsとなる。
5Gの通信設備はスウェーデンのEricssonおよびフィンランドのNokia Solutions and Networksを採用した。
基本的に首都・パリを含めたイル・ド・フランス地域圏、北東地域、南西地域ではEricsson、西部地域および南東地域ではNokia Solutions and Networksの通信設備を使用する。
これまでに、フランスの移動体通信事業者としてはSOCIETE FRANCAISE DU RADIOTELEPHONE – SFRが2020年11月20日、Bouygues Telecomが2020年12月1日に5Gを商用化している。
そのため、Orangeはフランスで3番目に5Gを商用化した移動体通信事業者となった。
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