楽天モバイル、プラチナバンド再配分の検討を要望
- 2020年12月24日
- Rakuten-総合
Rakuten Mobile (楽天モバイル)は携帯通信用の周波数の割当に関して既存の周波数の再配分も検討するよう要望したことが分かった。
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)が2020年12月23日に開催したデジタル変革時代の電波政策懇談会(第2回)において、Rakuten Mobileが提出した説明資料では今後の周波数の割当に向けたRakuten Mobileの要望が記載されている。
Rakuten Mobileの要望は大別して3つとなり、周波数の逼迫度の追求、周波数の伝搬特性の追求、政策目標の追求となっている。
周波数の逼迫度の追求に関しては、従来の1MHz幅当たり契約数の考え方に限らずデータ通信の利用量にも着目するなど、各通信事業者にとって納得感のある指標を検討するよう求めた。
周波数の伝搬特性の追求に関しては、ユーザビリティの向上の観点から電波が届きやすいプラチナバンドが競争上必要不可欠であるため、プラチナバンドの再配分を検討するよう要望している。
政策目標の追求に関しては、低廉な料金による携帯通信サービスの提供、eSIMの推進、eKYCの早期導入、通信事業者の乗り換えを円滑化する施策の積極的な推進など、日本政府の政策目標に沿った取り組みに積極的な通信事業者に周波数の割当を検討するよう意見した。
プラチナバンドはカバレッジの確保に有利な1GHz未満の低い周波数を指しており、上下を合わせてNTT DOCOMOが700MHz帯と800MHz帯で合計50MHz幅、地域ごとに連携するKDDIおよびOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)が700MHz帯と800MHz帯で合計50MHz幅、SoftBankが700MHz帯と900MHz帯で合計50MHz幅の割当を受けているが、Rakuten Mobileは割当を受けていない。
Rakuten Mobileは第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式で利用できる周波数として1.7GHz帯の割当を受けているが、プラチナバンドは1.7GHz帯と比べて屋内に届きやすいほか、カバレッジは約1.3~2倍に達するという。
そのため、プラチナバンドの割当を受けていない状況で、他社と同等にカバレッジを確保することは困難と説明している。
今後の周波数の割当では電波が届きにくい中間または高い周波数の割当が検討されているが、既存の通信事業者と新規参入した通信事業者の公正な競争環境を確保するために、既存の周波数を再配分する仕組みの導入の検討を要望し、特にプラチナバンドで早期に実施することが望まれると表明した。
新規の周波数の割当に関しては外国の事例も紹介したうえで、新規参入した通信事業者をはじめとして周波数の割当が少ない通信事業者の優遇も求めた。
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