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HTCが11四半期連続の赤字に、ブラジル法人は解散



台湾のHTC (宏達国際電子)は2020年通期の業績を発表した。

2020年12月31日に終了した12ヶ月間となる2020年通期の連結売上高は前年同期比42.0%減の58億570万8,000新台湾ドル(約222億6,607万円)、当期純損失は前年同期比36.0%減の60億2,259万8,000新台湾ドル(約230億9,789万円)となった。

同時に2020年12月31日に終了した3ヶ月間となる2020年第4四半期の業績も簡潔に公表している。

2020年第4四半期の連結売上高は前年同期比11.1%減の16億新台湾ドル(約61億3,633万円)、当期純損失は前年同期比54.2%減の11億新台湾ドル(約42億1,872万円)である。

2020年通期および2020年第4四半期いずれも赤字幅は縮小したが、主に営業費用の削減などが貢献した。

2020年通期の営業費用は前年同期比33.0%減で、営業費用のうちマーケティング費用は前年同期比35.0%減、管理費用は前年同期比25.7%減、研究開発費用は前年同期比36.6%減を記録している。

営業費用のうち最も比率が高い研究開発費用の比率は前年同期比2.5ポイント減の45.1%となった。

ただ、四半期ベースでは2020年第4四半期まで11四半期連続で赤字を記録したことになる。

また、2020年通期の期間にはHTCのブラジル法人であるHTC BRASILを解散したことも案内している。

HTC BRASILはサンパウロ州サンパウロ市に所在し、主にブラジルにおける市場開拓、アフターサービス、サービス関連などの事業を担当していた。

HTCは複数の子会社を通じてHTC BRASILを保有しており、HTCの完全子会社であるシンガポールのHigh Tech Computer Asia Pacificを通じて株式の99.99%を保有かつHTCが直接的に0.01%を保有する完全子会社でオランダのHTC Holding Cooperatiefの完全子会社であるオランダのHTC Netherlandsが99.99%を保有する状況となっている。

しかし、2020年9月22日に開催したHTCの株主総会の決議を受けてHTC BRASILを解散することになった。

HTC BRASILは清算手続きを進めているが、2020年12月31日時点では完了していない。

南米で唯一のHTCの子会社がHTC BRASILであるため、HTC BRASILの解散に伴いHTCは南米の子会社が消滅することになる。

HTCは業績の低迷が続いているが、主な要因は携帯端末事業の不振とVR (仮想現実)事業の伸び悩みである。

スマートフォンをはじめとした携帯端末事業の躍進で成長したHTCであるが、携帯端末事業は不振を受けて製造や開発の一部機能を売却するなど事業規模を縮小している。

複数の国と地域でスマートフォンの販売を終了したことも分かっている。

携帯端末事業の不振を受けてVR事業の強化を図っているが、VR事業も需要が停滞して伸び悩み、携帯端末事業を補完できる規模には達していない。

なお、HTCが2020年通期の期間に発売したスマートフォンはHTC U20 5G、HTC Desire 20 pro、HTC Desire 20+の3機種である。

HTC U20 5GはHTCにとって最初の第5世代移動通信システム(5G)に対応したスマートフォンとなった。

HTC

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