クアルコムとボーダフォン、5GオープンRANリファレンスデザインを開発へ
- 2021年05月17日
- 海外携帯電話
米国のQualcommの完全子会社で同国のQualcomm Technologiesおよび英国のVodafone Groupは第5世代移動通信システム(5G)に対応した無線アクセスネットワーク(RAN)のリファレンスデザインを共同で開発すると発表した。
Qualcomm TechnologiesおよびVodafone Groupはより多くの通信機器ベンダがオープン無線アクセスネットワーク(オープンRAN)の技術を使用した将来の5Gネットワークの構築を支援できるよう基地局を構成する無線アクセスネットワークのリファレンスデザインの設計を行う。
多くの企業に対して通信機器市場への参入を容易とするほか、通信機器ベンダの多様化を推進する目的がある。
これにより、特に新興企業を含めた通信機器ベンダによる相互運用できる高性能かつ仮想化されたモジュラー5Gネットワークの大規模な開発を支援するという。
リファレンスデザインはVodafone Groupが保有する大規模なネットワークの構築に関する技術的な専門知識と、Qualcomm Technologiesが保有する高性能かつ低電力な特定用途向け集積回路ソリューションを組み合わせて開発を進める。
Qualcomm Technologiesが5Gの無線方式であるNR方式に対応した無線アクセスネットワーク向けに展開するQualcomm 5G RAN Platformsの製品で大規模MIMO (Massive MIMO)に対応したQualcomm Radio Unit PlatformおよびQualcomm Distributed Unit Platformを搭載することも公表している。
Vodafone Groupは64T64Rの大規模MIMOに対応したスマートアンテナと呼称されるアンテナ一体型無線装置の開発に取り組むという。
リファレンスデザインは2021年中に提供を開始し、詳細なソフトウェアの開発を経て2022年後半に試験を開始する予定である。
なお、Vodafone Groupは英国を含めた欧州およびアフリカを中心に子会社や関連会社を通じて移動体通信事業者(MNO)として携帯通信事業を展開している。
欧州およびアフリカのほかにアジアおよび大洋州にも参入しており、世界各地で携帯通信事業の実績を有する。
Vodafone Groupは世界各地で構築した大規模なネットワークの構築に関する知見を無線アクセスネットワークのリファレンスデザインの開発で活用する計画である。
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