ノルウェーのNet1がフィリピンから撤退、450MHz帯と3.5GHz帯で4G展開
- 2021年05月22日
- 海外携帯電話
ノルウェーのNet1 International Holdingsはフィリピンから撤退を完了したことを正式に発表した。
Net1 International HoldingsはフィリピンのCitadel Holdingsと合弁事業としてフィリピンの移動体通信事業者(MNO)であるBroadband Everywhere Corporationを通じてフィリピンで携帯通信事業を展開してきた。
Broadband Everywhere CorporationはCitadel Holdingsの子会社で、Net1 International Holdingsは株式の40%を保有していたが、Net1 International Holdingsが保有する株式の全部をCitadel Holdingsに売却してフィリピンから撤退を完了したと説明している。
取引額は公表しないことでNet1 International HoldingsとCitadel Holdingsの間で合意しているため、詳細は公表しない。
Net1 International Holdingsは2019年後半にフィリピンの携帯通信事業に関して撤退も視野に入れて検討していることを案内していた。
検討の結果、フィリピンの携帯通信事業からは撤退することを決定し、取締役会における承認など必要なすべての条件を満たしたため、フィリピンの携帯通信事業から撤退を完了した。
フィリピンの携帯通信事業からは撤退を完了したが、インドネシアでは子会社で同国の移動体通信事業者であるSampoerna Telekomunikasi Indonesiaを通じて携帯通信事業を継続する。
Sampoerna Telekomunikasi Indonesiaに対する持分比率は65%となっている。
なお、Citadel Holdingsは米領グアムおよび米自治領北マリアナ諸島の移動体通信事業者でIT&Eとして展開するPTI Pacificaを通じて米領グアムおよび米自治領北マリアナ諸島でも携帯通信事業を手掛ける。
PTI Pacificaの携帯通信事業では韓国の移動体通信事業者であるSK Telecomと協力している。
Broadband Everywhere CorporationはNet1として展開しているが、Net1はNet1 International Holdingsが保有する商標であるため、将来的には独自の商標に変更すると思われる。
周波数はフィリピン全土を対象として450MHz帯、3.5GHz帯、26GHz帯を保有する。
まずは450MHz帯および3.5GHz帯の使用を開始しており、いずれも第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式を導入した。
450MHz帯では450~470MHzを保有するが、完全に使用できるBandは標準化されておらず、Band 31を採用して462.5~467.5MHzおよび452.5~457.5MHzをFDDで使用する状況となっている。
3.5GHz帯は3480~3500MHzの20MHz幅をTDDのBand 42として運用している。
26GHz帯では24450~24650MHzの200MHz幅を保有しているが、使用を開始していない。
第5世代移動通信システム(5G)に適した26GHz帯では将来的に5Gを導入する計画である。
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