スロベニアのTelemachが5Gを商用化
- 2021年06月16日
- 海外携帯電話
スロベニアの移動体通信事業者(MNO)であるTelemachは第5世代移動通信システム(5G)を商用化した。
Telemachは2021年6月15日より5Gの提供を開始している。
まずはスロベニアの首都・リュブリャナの一部で5Gを利用できる。
最初の段階ではリュブリャナの中心部から5Gの整備を進めるが、ほかの主要都市にも順次拡大する計画という。
ただ、ほかの主要都市で5Gを整備する具体的な時期などは案内していない。
5Gの利用には申し込みが必要となっている。
使用する携帯端末と加入する料金プランが5Gに対応していることを前提として、SMSで7070宛に5Gと送信すると5Gが有効化される。
5Gの無線方式はNR方式を採用している。
周波数はサブ6GHz帯の3.5GHz帯を使用しており、NR BandはFR1のn78である。
スロベニアでは2021年4月7日から2021年4月16日まで周波数オークションを開催し、携帯通信用の周波数の割当を実施した。
Telemachは周波数の獲得に成功しており、具体的にはFDDの700MHz帯で10MHz幅*2、SDLの1.5GHz帯で20MHz幅、FDDの2.1GHz帯で15MHz幅*2、TDDの2.3GHz帯で30MHz幅、TDDの3.5GHz帯で140MHz幅、TDDの26GHz帯で200MHz幅を51,570,834ユーロ(約68億7,733万円)で取得することになった。
周波数の有効期間は2.1GHz帯が2021年9月22日以降、2.3GHz帯が2022年1月1日以降、ほかの周波数が2021年6月末までに開始する予定と規定されており、2.1GHz帯および2.3GHz帯以外の周波数は2021年6月15日に有効期間が開始している。
Telemachは3.5GHz帯の有効期間が2021年6月15日に開始したことで、同日に3.5GHz帯で5Gを商用化した。
周波数の割当が決定してから基地局の建設を進めており、当初は提供エリアをリュブリャナの一部に限定しているが、周波数の有効期間の開始と同時に5Gの商用化を実現できたという。
3.5GHz帯では140MHz幅を保有するが、n78は1搬送波あたりの帯域幅が最大で100MHz幅となるため、まずは100MHz幅で運用しており、将来的にキャリアアグリゲーション(CA)を実装して140MHz幅で使用できるよう高度化を進めると思われる。
これまでに、スロベニアの移動体通信事業者としてはTelekom Slovenijeが5Gを商用化したが、Telekom Slovenijeの5Gは第4世代移動通信システム(4G)と同じ周波数を使用している。
そのため、帯域幅が狭く5Gでも通信速度は4Gと同等にとどまる。
Telemachの5Gは広い帯域幅で5Gに適した周波数を使用するため、通信速度が1Gbpsを超える真の5Gと説明している。
なお、周波数に関係なくTelemachはスロベニアで2番目に5Gを商用化した移動体通信事業者となった。
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