南スーダンのDIGITELが携帯電話サービスを商用化、独立後初の新規参入に
- 2021年07月17日
- 海外携帯電話
南スーダンの移動体通信事業者(MNO)であるDIGITEL Holdingsは携帯通信サービスを商用化した。
2021年7月12日より移動体通信事業者として携帯通信サービスの提供を開始している。
通信方式は第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式、第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式を導入および運用する。
音声通話、SMS、データ通信を利用できる。
提供エリアは南スーダンの首都・ジュバのほか農村部の一部でもすでに整備したという。
農村部を中心として提供エリアを順次拡大する計画である。
料金プランはプリペイドプランとポストペイドプランを提供しており、支援の目的で南スーダンに駐留する国際連合(United Nations:UN)や非政府組織(NGO)などの機関が多いことから、ポストペイドプランでは国際連合、非政府組織、外交使節団を対象とした料金プランも提供することになった。
まずは南スーダンの首都・ジュバの取扱店でSIMカードを販売している。
SIMカードにはノーマル、シルバー、ゴールド、プラチナの4種類を用意しており、販売価格はノーマルが500南スーダンポンド(約420円)、シルバーが2,000南スーダンポンド(約1,690円)、ゴールドが15,000南スーダンポンド(約12,700円)、プラチナが50,000南スーダンポンド(約42,300円)に設定されている。
初期状態のSIMカードにはDIGITEL Holdingsの電話番号宛の500分の音声通話と500MBのデータ通信が含まれる。
DIGITEL Holdingsには098から始まる電話番号帯が付与されており、番号ポータビリティ(MNP)も導入していないため、電話番号で移動体通信事業者を判断できる。
南スーダンは2011年7月9日にスーダンの南部に位置した10州の独立に伴い誕生した。
これまで、撤退した移動体通信事業者も含めて南スーダンで携帯通信事業を展開した実績がある移動体通信事業者はすべて外国資本が過半の移動体通信事業者となっていた。
南スーダンで携帯通信事業を展開した実績がある移動体通信事業者は4社で、レバノンとリビアの企業が保有していた2社はすでに撤退し、クウェートと南アフリカの企業が保有する2社が携帯通信事業を継続する。
DIGITEL Holdingsは南スーダンで最初の国内資本が過半の移動体通信事業者となるため、ローカルな移動体通信事業者であることを強調している。
また、4社いずれも南スーダンの独立前からスーダンの南部に位置した10州で携帯通信事業を展開しており、南スーダンの独立後に新規参入はなかった。
南スーダンの独立から約10年の節目にDIGITEL Holdingsは南スーダンの独立後に初めて新規参入した移動体通信事業者となった。
DIGITEL Holdingsの新規参入に伴い南スーダンで携帯通信事業を継続する移動体通信事業者は3社となる。
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