UQコミュニケーションズ、5Gの無線局免許を取得
- 2021年07月22日
- KDDI-総合
KDDIの連結子会社であるUQ Communicationsは第5世代移動通信システム(5G)の無線局免許を取得したことが分かった。
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)が運用する電波利用ホームページを参照すると、UQ Communicationsは総務省の関東総合通信局および九州総合通信局より2021年6月4日付けで5Gの包括免許を取得した。
帯域幅は30MHz幅で、中心周波数は2610MHzとなっている。
なお、包括免許は個別の基地局ごとに免許を取得する必要がなく、1の免許で同一形式の複数の基地局を開設できる免許である。
第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式では1搬送波あたりの帯域幅が最大で20MHz幅となるため、帯域幅が30MHz幅の無線局免許は5GのNR方式の無線局免許であることが分かる。
すでにUQ Communications向けのNR-BWA用基地局が工事設計認証を取得し、帯域幅は30MHz幅で、中心周波数は2610MHzで動作することが判明しており、工事設計認証で判明した情報とも一致する。
UQ Communicationsは広帯域移動無線アクセス(BWA)の周波数を保有しており、BWAの周波数ではLTE方式と高い互換性を確保したWiMAX Release 2.1 Additional Elements方式(WiMAX R2.1 AE方式)を導入および運用し、WiMAX 2+として提供している。
BWAの周波数ではNR方式を導入してBWAを高度化する計画で、それがNR-BWAであり、UQ Communicationsの5Gである。
NR BandはFR1のn41となる見込み。
UQ Communicationsは2022年秋に一部の地域で5Gを導入すると発表しているが、包括免許では運用開始の期限が九州総合通信局管内では2021年12月3日、関東総合通信局管内では2021年12月4日と記載されている。
そのため、5Gの基地局の運用自体は2021年秋から冬には開始することになる。
UQ Communicationsが保有するBWAの周波数は2595~2645MHzの50MHz幅で、事実上のLTE方式であるWiMAX R2.1 AE方式は2595~2605MHzの10MHz幅、2605~2625MHzの20MHz幅、2625~2645MHzの20MHz幅の3搬送波を運用している。
無線局免許および工事設計認証で判明したNR方式の帯域幅および中心周波数から、2595~2625MHzをNR方式へ純粋に転用し、2625~2645MHzでWiMAX R2.1 AE方式を維持することが分かる。
ハードウェアの仕様としてはn41に対応した携帯端末が日本国内で正規に流通しているため、将来的にソフトウェアのアップデートでn41に対応することを期待したい。
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