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豪州のOptus、マルチバンド5G SAのトライアルを開始



豪州(オーストラリア)の移動体通信事業者(MNO)であるOptus Mobileは第5世代移動通信システム(5G)の無線方式であるNR方式でスタンドアローン(SA)構成のトライアルを開始した。

Optus Mobileは2019年11月4日に5GとしてNR方式を商用化したが、当初より無線アクセスネットワーク(RAN)構成はノンスタンドアローン(NSA)構成で運用してきた。

SA構成は2022年に商用化する予定であるが、2021年11月30日より対象の加入者を限定してSA構成のトライアルを展開する。

第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と連携して動作するNSA構成はOption 3で運用しており、コアネットワークは4G向けのEPCを使用し、NR方式で通信するためにはLTE方式への常時接続が必須となっている。

NR方式が単独で動作するSA構成はOption 2で運用し、コアネットワークは5G向けの5GCを導入している。

NSA構成のOption 3では広い帯域幅を使用して5Gの特徴のひとつである高速大容量を実現できるが、SA構成のOption 2では高速大容量に加えて超高信頼低遅延や多数同時接続も実現できる。

Optus MobileはSA構成の導入によってカバレッジの向上、遅延の低減、高信頼などを実現し、新たな5Gの使用事例を創出できると強調した。

豪州ではSA構成を商用化しておらず、一般の加入者が利用できるSA構成はOptus Mobileのトライアルが初めてで、トライアルに参加する加入者は商用化に向けて重要な役割を果たすと説明している。

SA構成のトライアルは中国のGuangdong OPPO Mobile Telecommunications (OPPO広東移動通信)製のOPPO Find X3 Proを使用する加入者に限り利用できる。

5Gを商用化した当初はサブ6GHz帯の3.5GHz帯の周波数を使用していたが、サブ6GHz帯の2.1GHz帯や2.3GHz帯、ミリ波(mmWave)の26GHz帯も使用を開始しており、NR Bandは2.1GHz帯がFR1のn1、2.3GHz帯がFR1のn40、3.5GHz帯がFR1のn78、26GHz帯がFR2のn258となる。

SA構成はn1、n40、n78で有効であるため、マルチバンド5G SAとして展開する。

無線アクセスネットワークの通信設備はスウェーデンのEricssonおよびフィンランドのNokia Solutions and Networksを採用しているが、5GCはEricssonを採用している。

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