グアムと北マリアナ諸島の携帯電話事業者3社が2.5GHz帯を取得、5Gで活用へ
- 2022年09月11日
- 海外携帯電話
米国(アメリカ)の政府機関で電気通信分野などの規制を司る連邦通信委員会(Federal Communications Commission:FCC)は2.5GHz帯の周波数の割当に係る結果を発表した。
連邦通信委員会は2.5GHz帯で未割当の周波数を割当することになった。
周波数範囲は2502.0~2551.5MHzの49.5MHz幅、2551.5~2602.5MHzの50.5MHz幅、2615~2616MHzと2673.5~2690.0MHzの合計17.5MHz幅を単位として行政区画ごとにライセンスの付与を行う。
2.5GHz帯は携帯通信もしくは地上固定の用途で使用できるため、携帯通信では第5世代移動通信システム(5G)の導入にも適する。
割当の方式はオークションを採用しており、米領グアムおよび米自治領北マリアナ諸島自治連邦区の移動体通信事業者(MNO)が2.5GHz帯の取得に成功した。
DOCOMO PACIFICは3行政区画で3ライセンス、IT&Eとして携帯通信事業を行うPTI Pacificaは5行政区画で9ライセンス、GTAとして携帯通信事業を行うTeleGuam Holdingsは2行政区画で3ライセンスを取得している。
ライセンスの取得のためにDOCOMO PACIFICは126万米ドル(約1億7,780万円)、PTI Pacificaは1,769米ドル(約24億9,626万円)、TeleGuam Holdingsは1,656万5,000米ドル(約23億3,751万円)を支払う予定である。
DOCOMO PACIFICはグアム法人、PTI Pacificaは北マリアナ諸島法人、TeleGuam Holdingsは米国本土のデラウェア法人であるが、DOCOMO PACIFICとPTI Pacificaはグアムおよび北マリアナ諸島の両方、TeleGuam Holdingsはグアムに限定して携帯通信事業を行う。
グアムの移動体通信事業者はDOCOMO PACIFIC、PTI Pacifica、TeleGuam Holdingsの3社で、北マリアナ諸島の移動体通信事業者はDOCOMO PACIFICとPTI Pacificaの2社となっている。
そのため、グアムおよび北マリアナ諸島のすべての移動体通信事業者が2.5GHz帯を取得したことになる。
DOCOMO PACIFICはPTI PacificaやTeleGuam Holdingsと比較してライセンスの取得に係る費用が10分の1未満にとどまるが、すでに保有する2.5GHz帯で5Gの商用化に成功しており、追加で2.5GHz帯を取得することは重要度が高くない。
一方、2.5GHz帯を保有しておらず、5Gも導入していないPTI PacificaとTeleGuam Holdingsにとっては新規に2.5GHz帯を取得することは5Gの展開のためにも重要である。
結果には各社の2.5GHz帯の保有状況が顕著に反映されることになった。
DOCOMO PACIFICはグアムおよび北マリアナ諸島で5Gを展開する唯一の移動体通信事業者となっている。
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