iPhone 14シリーズの衛星通信はGlobalstarが提供、正式に発表
- 2022年09月08日
- Apple関連
米国(アメリカ)のGlobalstarは米国のApple向けに衛星通信サービスを提供すると発表した。
Appleは2022年9月7日に特定の製品向けの新しい衛星対応サービスを発表しており、Globalstarは新しい衛星対応サービスの衛星事業者として機能すると案内している。
特定の製品向けの新しい衛星対応サービスはAppleがiPhone 14、iPhone 14 Plus、iPhone 14 Pro、iPhone 14 Pro Max向けに提供する予定の衛星経由で緊急連絡のメッセージを送信できる機能のことである。
米国およびカナダの利用者を対象として2022年11月より提供を開始することが決定している。
特定の製品であるiPhone 14、iPhone 14 Plus、iPhone 14 Pro、iPhone 14 Pro Maxの購入者は2年間にわたり無料で利用することができる。
上空を明瞭に見渡せる屋外で使用することを前提に設計しており、樹木や建物が周囲にある場合は動作に影響を与える場合があるという。
新しい衛星対応サービスを商用化するためにGlobalstarおよびAppleはパートナーシップ契約を締結している。
Globalstarは新しい衛星対応サービスのためにネットワークのキャパシティの85%を割当、必要な人員、ソフトウェア、衛星、ゲートウェイ、周波数、規制上の権利を含めたすべてのリソースの提供および維持、Appleに対して周波数を含めた必要なリソースに優先的にアクセスする権利の付与、一定基準の品質およびカバレッジの維持を義務とする。
また、Appleは新しい衛星対応サービスを利用する携帯通信技術に対応した端末にGlobalstarのB53およびn53を実装することが条件となっている。
B53およびn53はGlobalstarが使用するSバンドの周波数である。
B53は第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式、n53は第5世代移動通信システム(5G)のNR方式のバンドであるため、Sバンドの2.4GHz帯でLTE方式やNR方式を導入できるよう標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)でバンドを定義した経緯がある。
GlobalstarはB53やn53の実装を求めることで、B53やn53に対応した端末の普及を図ると思われる。
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