楽天モバイルとAST SpaceMobile、市販スマホで音声通話試験に成功

Rakuten Group (楽天グループ)の完全子会社で移動体通信事業者(MNO)であるRakuten Mobile (楽天モバイル)および米国(アメリカ)のAST SpaceMobileは低軌道衛星と市販のスマートフォンの直接通信試験による音声通話に成功したと発表した。

英国(イギリス)のVodafone Groupおよび米国のAT&Tを含めた4社の協力のもとで実現したという。

エリアを大幅に拡大できるスペースモバイルの実現に向けて前進したとのことである。

なお、AST SpaceMobileにはRakuten Groupが資本参加している。

Rakuten MobileおよびAST SpaceMobileなどは2023年4月21日の10時31分(日本標準時)に低軌道衛星によるモバイルブロードバンド通信を使用して市販のスマートフォン同士のエンドツーエンドでの音声通話試験に成功した。

AST SpaceMobileの調査によると、宇宙から送信するモバイルブロードバンド網と市販のスマートフォンとの直接通信による音声通話の実現は世界初となる。

試験では2022年9月にAST SpaceMobileが打ち上げた試験衛星であるBlueWalker 3とAST SpaceMobileが特許を取得したシステムおよびアーキテクチャを利用している。

米国のテキサス州と日本の東京都の間で市販のスマートフォンを用いて音声通話を実施したという。

試験で使用したスマートフォンは市販のスマートフォンであるため、試作機ではなく通常の仕様のスマートフォンとなっている。

宇宙から送信するモバイルブロードバンド網の周波数はAT&Tが米国で保有する周波数を利用した。

日本国内でも試験を進める計画で、日本ではRakuten Mobileが2022年11月に実験試験局免許の予備免許を取得している。

実験試験局免許の本免許を取得次第、日本国内で通信試験と事前検証を開始する予定である。

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