中国当局が5G向け周波数の割当を近く発表か、4G向け2.5GHz帯は回収へ

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中国の政府機関で電気通信分野などの規制を担う中国工業和信息化部(Ministry of Industry and Information Technology：MIIT)は近く第5世代移動通信システム(5G)向け周波数の割当を発表する可能性が浮上した。

既存の移動体通信事業者(MNO)であるChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団：CMCG)、China United Network Communications (中国聯合網絡通信：China Unicom)、China Telecom (中国電信)に5G向け周波数を割当する予定という。

China Mobile Communications Groupには2.5GHz帯と4.5GHz帯、China United Network CommunicationsとChina Telecomには3.5GHz帯を割当する模様である。

具体的な周波数範囲も判明しており、China Mobile Communications Groupは2.5GHz帯が2515.0～2675.0 MHzの160MHz幅、4.5GHz帯が4800.0～4900.0 MHzの100MHz幅で合計260MHz幅、China United Network Communicationsは3.5GHz帯で3500.0～3600.0 MHzの100MHz幅のみ、China Telecomは3.5GHz帯で3400.0～3500.0 MHzの100MHz幅のみとなる見込み。

また、3.5GHz帯では3300.0～3400.0 MHzも5G向けに割当するが、3300.0～3400.0 MHzは屋内専用となるため、改めて割当先を決定するという。

NR Bandでは2.5GHz帯はn41、3.5GHz帯はn78、4.5GHz帯はn79に該当する。

China Mobile Communications Groupに割当する2515.0～2675.0 MHzのうち、2555.0～2575.0 MHzはChina United Network Communications、2575.0～2635.0 MHzはChina Mobile Communications Group、2635.0～2655.0 MHzはChina Telecomに対して第4世代移動通信システム(4G)向けで割当しており、中国工業和信息化部はChina United Network CommunicationsおよびChina Telecomより2.5GHz帯を回収してChina Mobile Communications Groupに再割当することになる。

China United Network CommunicationsおよびChina Telecomは2.5GHz帯をTD-LTE方式で利用している。

また、China United Network CommunicationsとChina TelecomはTD-LTE方式で利用できる2.3GHz帯も保有しているが、積極的には2.3GHz帯を利用しておらず、2.5GHz帯の回収によってChina United Network CommunicationsとChina Telecomは実質的にTD-LTE方式を終了となる可能性がある。

China United Network CommunicationsとChina Telecomは当初よりFDD-LTE方式を中心に展開しているため、中国工業和信息化部は2.5GHz帯を回収しても問題ないと判断したと思われる。