韓国企業のスマホ輸出が低迷、2002年の水準に低下
- 2019年01月21日
- 海外携帯電話
韓国の政府機関で電気通信分野などの規制を司る科学技術情報通信部(Ministry of Science and ICT:MSIT)は2018年通年の情報技術製品の輸出に係る統計を発表した。
韓国を仕出地とする情報技術製品の輸出額は2018年上半期が前年同期比17.7%減の1,069億5,000万米ドル(約11兆7,265億円)、2018年下半期が前年同期比6.3%減の1,134億2,000万米ドル(約12兆4,360億円)、2018年通年が前年比11.5%減の2,203億8,000万米ドル(約24兆1,637億円)となった。
2018年通年における情報技術製品の仕向地別で輸出額の占有率は1位が香港特別行政区を含む中国で54.2%、2位がベトナムで12.7%、3位が米国で9.3%、4位が台湾で3.5%、5位がフィリピンで2.8%、6位が日本で2.0%、7位がシンガポールで1.6%、8位がドイツで1.5%、9位がメキシコで1.5%、10位がインドで1.2%となり、上位の10ヶ国のみで全体の90.2%を占める。
情報技術製品のうち、スマートフォンやフィーチャーフォンを含めた携帯電話の輸出額は2018年上半期が前年同期比18.0%減の74億5,000万米ドル(約8,169億円)、2018年下半期が前年同期比28.0%減の71億6,000万米ドル(約7,851億円)、2018年通年が前年比23.2%減の146億1,000万米ドル(約1兆6,018億円)となった。
また、携帯電話の輸出額のうち完成品は2018年上半期が前年同期比5.4%減の31億2,000万米ドル(約3,421億円)、2018年下半期が前年同期比18.1%減の30億1,000万米ドル(約3,300億円)、2018年通年が前年比12.1%減の61億3,000万米ドル(約6,721億円)となった。
携帯電話の輸出額のうち部分品は2018年上半期が前年同期比25.2%減の43億3,000万米ドル(約4,747億円)、2018年下半期が前年同期比33.8%減の41億5,000万米ドル(約4,550億円)、2018年通年が前年比29.7%減の84億8,000万米ドル(約9,298億円)となった。
携帯電話関連の輸出額は2018年上半期、2018年下半期、2018年通年いずれも減少し、2018年通年は2002年通年の水準まで低下した。
なお、2018年通年では携帯電話の輸出額は情報技術製品の輸出額のうち6.6%を占めた。
韓国から携帯電話を輸出する主要企業はSamsung Electronics (サムスン電子)とLG Electronicsの2社であるが、いずれも2018年は主力のスマートフォンの販売で苦戦した。
中国企業の攻勢を受けてスマートフォンの完成品の輸出が振るわなかったと説明している。
また、最大手のSamsung Electronicsは製造拠点を韓国からベトナムやインドに拡大しており、すでに主要な製造拠点は韓国からベトナムに置き換わった状況にある。
韓国での製造規模を縮小してベトナムなどに切り替えているため、これが韓国を仕出地とする携帯電話の輸出額の低下に拍車をかけた。
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