ロシアのMTS、ウクライナのVodafone UkraineをアゼルバイジャンのBakcellに売却完了
- 2019年12月18日
- 海外携帯電話
ロシアのMobile TeleSystems (MTS)はアゼルバイジャンのBakcellに対してウクライナのVF Ukraineの売却を完了したと発表した。
Mobile TeleSystemsは子会社で持株会社のAllegretto HoldingおよびPreludiumを通じてVF Ukraineを所有していたが、Allegretto HoldingがPreludiumの株式の全部をBakcellの子会社であるTelco Solutions and Investmentsに対して7億3,400万米ドル(約799億円)で売却を完了したという。
これにより、VF UkraineはMobile TeleSystemsからBakcellに売却されたことになる。
Mobile TeleSystemsはロシアの移動体通信事業者(MNO)、VF Ukraineはウクライナの移動体通信事業者、Bakcellはアゼルバイジャンの移動体通信事業者である。
VF Ukraineは旧社名がMTS Ukraineで、長らくMobile TeleSystemsが保有するMTSのブランドで展開してきた。
しかし、クリミア半島やウクライナ東部における問題からウクライナで反露感情が高まり、ロシア企業のブランドとして知名度があるMTSのブランドを降ろすことになった。
英国のVodafone Groupとブランドライセンス契約を締結し、ブランド名をMTSからVodafoneに変更すると同時に、社名もMTS UkraineからVF Ukraineに変更した。
ブランドや社名など表面的にはロシア企業色を消してもロシア企業の傘下にあることには変わらず、ウクライナ政府によるロシア企業に対する制裁措置の影響を受ける可能性も懸念されていた。
Mobile TeleSystemsはロシア事業に集中する最新の戦略を反映する目的でVF Ukraineを売却したと説明しているが、Mobile TeleSystemsにとってウクライナ事業は規模が小さく、懸案事項も存在することからVF Ukraineを売却して撤退することを決めたと思われる。
なお、Bakcellはアゼルバイジャン以外で移動体通信事業を展開した経験はなく、初めてのアゼルバイジャン以外での移動体通信事業がウクライナとなる。
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