エジプトのOIHがレバノンから撤退、Alfaを電気通信省に移管
- 2020年09月09日
- 海外携帯電話
エジプトのOrascom Investment Holding (以下、OIH)はレバノンの移動体通信事業者(MNO)でAlfaとして展開するMobile Interim Company 1 (以下、MIC1)の管理権をレバノンの政府機関で電気通信分野の規制を管轄する電気通信省(Ministry of Telecommunications:MoT)に移管を完了した。
MIC1の管理はOIHの子会社でレバノンのOrascom Telecom Lebanon (以下、OTL)が担当していたが、電気通信省は2020年5月5日に閣僚会議で決議した条項の規定に従って2020年9月7日付けで管理権を受領したと発表している。
OIHが選任したMIC1の取締役会長兼最高経営責任者(CEO)と電気通信大臣が出席した会談で管理権の移管に係るすべての手続きを完了したという。
MIC1の取締役会はOIHが選任した取締役で構成されていたが、管理権の移管の完了に伴い辞任し、2020年6月5日に電気通信省が選任していた取締役が正式に就任した。
レバノンでは電気通信省と管理契約を締結したレバノン法人が国有の移動体通信事業者を管理する形態を採用しており、MIC1は国有の移動体通信事業者である。
そのため、AlfaはAlfa Managed by Orascom Telecomとして展開してきた。
OIHは2009年1月にMIC1の管理権を取得し、レバノン法人を通じて2009年2月1日より管理してきたため、約11年半にもわたり管理したことになる。
これまで、管理権の期限は更新を繰り返してきたが、2019年12月31日に満期を迎えてからは更新を見送り、電気通信省に移管することが決まっていた。
ただ、移管を完了するまでは暫定的に管理を継続する義務が規定されているため、移管を完了するまでOTLが管理を継続した。
2020年5月5日に開催した閣僚会議では3ヶ月以内に移管を完了するよう取り組むことで決定し、その後に移管は2020年7月3日に完了する見込みを発表していた。
しかし、電気通信分野以外で発生した様々な問題の影響も受けて、閣僚会議で定めた期限内には移管を完了できなかった。
2020年9月7日付けで移管に係るすべての手続きを完了し、OIHとしてはレバノンから撤退を完了したことになる。
これに伴いOIHが事業に関与する移動体通信事業者はkoryolink (高麗網)として展開する朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)の1社となった。
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