マレーシアのAltelが900MHz帯を取得、過去に2.6GHz帯を取得も自社で使用せず
- 2021年06月28日
- 海外携帯電話
マレーシアの仮想移動体通信事業者(MVNO)であるAltel Communicationsは900MHz帯の周波数を取得したことが分かった。
マレーシアの通信マルチメディア大臣は2021年5月31日付けで1998年通信マルチメディア法に基づきAltel Communicationsに対して900MHz帯の周波数を割当する命令を発出した。
Altel Communicationsは880~885MHzおよび925~930MHzの5MHz幅*2を取得したことになる。
当初、対象の周波数はクアラルンプール=シンガポール高速鉄道計画の無線通信用に確保していた。
しかし、マレーシア政府は財政状況を理由にクアラルンプール=シンガポール高速鉄道計画の撤回を希望した。
マレーシア政府およびシンガポール政府は2021年1月1日付けでクアラルンプール=シンガポール高速鉄道計画の撤回を発表し、クアラルンプール=シンガポール高速鉄道計画は正式に中止された。
クアラルンプール=シンガポール高速鉄道計画の中止に伴いクアラルンプール=シンガポール高速鉄道計画の無線通信用に周波数を確保する必要がなくなり、Altel Communicationsに対して割当することになった。
Altel Communicationsは過去に2.6GHz帯の周波数を取得したが、自社では使用していない。
2.6GHz帯は2540~2560MHzおよび2660~2680MHzの20MHz幅*2を取得したが、当事者間の合意に基づきマレーシアの移動体通信事業者(MNO)であるCelcom AxiataおよびDigi Telecommunicationsがそれぞれ自社で保有する周波数と隣接した10MHz幅*2ずつ使用する状況となっている。
Celcom Axiataは自社で保有する周波数と合わせて2530~2550MHzおよび2650~2670MHzで第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式、Digi Telecommunicationsは自社で保有する周波数と合わせて2550~2570MHzおよび2670~2690MHzでLTE方式を導入および運用している。
なお、Altel Communicationsが取得した900MHz帯と隣接する周波数はDigi Telecommunicationsが保有する。
Altel Communicationsは携帯通信事業を展開しているが、Celcom Axiataの回線を使用した仮想移動体通信事業者として携帯通信事業を行う。
移動体通信事業者として携帯通信事業を展開する計画は発表していない。
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