スペインで5G向け700MHz帯の割当を完了、3社が取得
- 2021年07月26日
- 海外携帯電話
スペインの政府機関である電気通信分野などの規制を司る経済問題・デジタル省(Ministry of Economic Affairs and Digital Transformation)は第5世代移動通信システム(5G)向け周波数として700MHz帯の割当を完了した。
経済問題・デジタル省は700MHz帯の正式な割当の結果を発表している。
対象の700MHz帯はFDDが30MHz幅*2で、SDLが15MHz幅である。
FDDでは10MHz幅*2が2枠、5MHz幅*2が2枠、合計で4枠となり、SDLでは5MHz幅が3枠となっている。
700MHz帯の割当は周波数オークションの形式で実施した。
FDDは703~713MHzおよび758~768MHzをスペインのTelefonica Moviles Espanaが310,089,000ユーロ(約402億8,700万円)、713~723MHzおよび768~778MHzをスペインのVodafone Espanaが350,000,000ユーロ(約454億5,569万円)、723~728MHzおよび778~783MHzと728~733MHzおよび783~788MHzをスペインのOrange Espagneがそれぞれ175,000,000ユーロ(約227億2,733万円)で取得しており、結果としてFDDは3社で10MHz幅*2ずつ分け合う結果となった。
一方、SDLは738~743MHz、743~748MHz、748~753MHzいずれも取得の希望がなく、割当することなく終わった。
経済問題・デジタル省は5Gを推進するために3度目の5G向け周波数の割当として700MHz帯の割当を実施したと説明している。
技術的には対象の700MHz帯では第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式も導入できるが、5G向け周波数であることを明確化した。
5Gの無線方式としてNR方式を採用する場合、NR BandはFDDがFR1のn28、SDLがFR1のn67に該当する。
ただ、n67の周波数は割当なく終了したため、Telefonica Moviles Espana、Vodafone Espana、Orange Espagneはn28を導入することになる。
Telefonica Moviles Espana、Vodafone Espana、Orange Espagneはいずれも既存のスペインの移動体通信事業者(MNO)であり、移動体通信事業者として新規参入する企業はない。
700MHz帯の有効期間は20年間であるが、20年間の延長が可能であるため、最大で40年間となっている。
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