オランダのKPNが3Gの終了を延期

オランダの移動体通信事業者(MNO)であるRoyal KPNは第3世代移動通信システム(3G)の提供の終了を延期したことが分かった。

2018年7月27日付けで掲載した報道発表資料では2022年1月1日に3Gの提供を終了すると発表していたが、当初の予定を変更して2022年3月31日に3Gの提供を終了するという。

事実上、3Gの提供の終了は約3ヶ月の延期となる。

第4世代移動通信システム(4G)または第5世代移動通信システム(5G)に移行せずに3Gを利用する顧客は大幅に減少して少ない状況であるが、顧客が心配せずに最新の技術に移行する時間を与えるために3Gの提供を終了する時期を変更すると説明している。

また、当初は3Gの提供の終了に伴い3Gで使用する周波数は4Gで活用する計画を示していたが、すでに5Gを導入したことを受けて、当初の計画を変更して3Gで使用する周波数は4Gおよび5Gで活用する方向という。

3Gの提供を終了後も第2世代移動通信システム(2G)の提供は継続するため、2022年3月31日までに4Gまたは5Gに移行しない場合でも2021年4月1日以降は2Gで携帯通信サービスを利用できる。

2Gは音声通話およびM2M用途で比較的幅広く使用されているため、少なくとも2025年4月までは2Gの提供を継続する計画である。

2025年5月以降の計画は公表しておらず、2Gの提供を終了する時期も公表していない。

2Gでは音声通話の高音質化も実施する予定で、3Gの音声通話と同等の通話品質に向上するという。

ただ、最高の通話品質を利用する場合は4Gまたは5Gに切り替えるよう求めている。

Royal KPNは2GとしてGSM方式、3GとしてW-CDMA方式、4GとしてLTE方式、5GとしてNR方式を導入している。

4GではLTE方式で音声通話を実現するVoLTE (Voice over LTE)を提供しており、高音質な音声通話を実現できる。

NR方式はLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成で運用しており、音声通話はアンカーバンドとして機能するLTE方式で行うため、5Gでも音声通話はVoLTEとなる。

そのため、4Gおよび5Gいずれも音声通話はVoLTEとなることを案内している。

なお、5Gは2020年7月28日にオランダの移動体通信事業者としては2番目に商用化した。

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