フィリピンの携帯電話事業者Smartが2016年中に4G LTEサービスで700MHz帯の利用を開始

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フィリピンのPhilippine Long Distance Telephone Company (フィリピン長距離電話会社：PLDT)の完全子会社でフィリピンの移動体通信事業者であるSmart Communicationsは2016年中にLTEサービスでFDD-LTE方式の700MHz帯(Band 28)の利用を開始することを明らかにした。

Philippine Long Distance Telephone Companyはフィリピンの移動体通信事業者であるGlobe Telecomと共同でVega Telecom、Bow Arken Holdings、Brightshare Holdingsの株式をすべて取得し、それに伴いVega Telecom、Bow Arken Holdings、Brightshare Holdingsが保有する周波数を含めた移動体通信関連資産を取得した。

なお、Vega TelecomはSan Miguel Corporation傘下の持株会社で、傘下のLiberty Telecommunications Holdingsが直接的または間接的に所有するBell Telecommunications Philippines、Eastern Telecommunications Philippines、旧Express TelecommunicationのCobaltpoint Telecommunications、旧wi-TribeのTori Spectrum Telecommunications、Hi-Frequency Telecommunicationを通じて移動体通信関連資産を保有し、Bow Arken Holdingsは傘下のNew Century Telecoms、Brightshare Holdingsは傘下のeTelcoを通じて移動体通信関連資産を保有する。

Philippine Long Distance Telephone CompanyとGlobe Telecomはこれら企業の株式を50%ずつ取得し、移動体通信関連資産も取得したことで700MHz帯などの周波数が利用可能となった。

フィリピンの政府機関で電気通信事業などを管轄するNational Telecommunications Commission (NTC)はPhilippine Long Distance Telephone CompanyおよびGlobe Telecomに対して新たに取得した周波数の利用を認めており、これを受けてPhilippine Long Distance Telephone Companyは700MHz帯の利用を2016年中に開始する。

Philippine Long Distance Telephone Companyは700MHz帯の利用によりエリア整備を大幅に加速できるとしており、新たに取得した周波数では700MHz帯を優先的にフィリピン全土で展開する計画である。

なお、Philippine Long Distance Telephone Companyは子会社のSmart Communicationsを通じて移動体通信事業を手掛けており、Smart CommunicationsのLTEサービスで700MHz帯を利用可能となる。

また、Philippine Long Distance Telephone Companyは子会社のDigital Telecommunications Philippinesの完全子会社でSun Cellularブランドを展開するDigitel Mobile Philippinesも移動体通信事業を手掛けており、一部サービスでSmart Communicationsのネットワークを利用しており、Digitel Mobile PhilippinesのLTEサービスでも700MHz帯の利用が可能となる見通しである。

Smart CommunicationsとDigitel Mobile Philippinesの加入者のうちスマートフォン利用者は2015年の30%から2016年は45%に増加しており、またLTEサービスに対応したスマートフォンの低廉化によりLTEサービスの利用者も大幅な増加が見込まれる。

Philippine Long Distance Telephone CompanyはSmart CommunicationsおよびDigitel Mobile Philippinesの加入者のために提供エリアの整備と品質向上を目指し、新たな周波数の利用を含めたネットワーク改善プログラムを進める方針を示している。

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