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韓国政府、5G向け周波数割当計画案を公開



韓国(南朝鮮)の政府機関で電気通信分野などを管轄する科学技術情報通信部(Ministry of Science and ICT:MSIT)は2018年移動通信周波数割当計画に係る公開討論会を開催した。

公開討論会では2018年移動通信周波数割当計画の案を公表しており、主な内容は2018年6月に開催する予定の第5世代移動通信システム(5G)向け周波数オークションに係る周波数の割当計画および規則の案となる。

2018年移動通信周波数割当計画の案では5G向け周波数オークションを通じて3.5GHz帯と28GHz帯で合計2680MHz幅を割当する方針を示した。

具体的には3.5GHz帯は3420~3700 MHzの280MHz幅、28GHz帯は26500~28900 MHzの2400MHz幅を割当する。

3.5GHz帯のうち既存の保有者がおらず、割当対象に含まない帯域が存在するが、第4の移動体通信事業者(MNO)の登場を想定して帯域を残したという。

公開討論会では移動体通信事業者のSK Telecom、KT、LG Uplus (LG U+)は積極的に発言し、3社ともに3.5GHz帯では2兆6,544億韓国ウォン(約2,685億円)に達する最低落札額が高すぎると指摘した。

また、3.5GHz帯は28GHz帯と比べて帯域幅が限られており、2018年移動通信周波数割当計画では1社が保有できる帯域幅に上限を定める方針で、上限は100MHz幅、110MHz幅、120MHz幅が候補に挙げられた。

SK Telecomはさらなるトラヒックの増大が予想される中で、3.5GHz帯で120MHz幅以上を必要と意見し、一方でKTとLG Uplusは公正な競争を確保するため上限を100MHz幅に設定するよう要望した。

上限が120MHz幅であれば2社が上限まで取得すると残りの1社は40MHz幅、上限が110MHz幅であれば2社が上限まで取得すると残りの1社は60MHz幅、上限が100MHz幅であれば2社が上限まで取得しても残りの1社は80MHz幅となる。

帯域幅の上限によっては移動体通信事業者間で保有する帯域幅に大きな差が生じる場合があり、公正な競争が難しくなるとの考え方がある。

資金力を生かして可能な限り広帯域を取得したい最大手のSK Telecomと、SK Telecomの独走を阻止したいKTとLG Uplusの考え方が見て取れる。

周波数の有効期間は2018年12月より有効で、3.5GHz帯は10年間、28GHz帯は5年間となり、5Gサービスの人口カバー率の条件は3年以内に15%、5年以内に30%とする計画である。

公開討論会には移動体通信事業者のほか政府関係者、業界研究者、消費者団体なども参加しており、公開討論会で提出された意見を踏まえて、科学技術情報通信部は最終的な2018年移動通信周波数割当計画を2018年5月に発表するという。

科学技術情報通信部

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