フィリピンのPT&T、第3の携帯電話事業者の選定に関して最高裁に提訴

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フィリピンのPhilippine Telegraph and Telephone Corporation (PT&T)は第3の総合的な電気通信事業者の選定に関してフィリピンの政府機関で電気通信分野の規制を司る情報通信技術省(Department of Information and Communications Technology：DICT)の付属機関である国家電気通信委員会(National Telecommunications Commission：NTC)およびNew Major Player (NMP)の選定委員会を相手取りフィリピン最高裁判所に提訴したことがフィリピンメディアの報道で分かった。

国家電気通信委員会(National Telecommunications Commission：NTC)と選定委員会はNew Major Playerの選定を実施している。

New Major Playerは既存の総合的な電気通信事業者であるPLDTおよびGlobe Telecomと競合する第3の総合的な電気通信事業者となり、New Major Playerとして選定された場合は移動体通信事業を含めた総合的な電気通信事業者となるが、基本的にはPLDTやGlobe Telecomと同様に移動体通信事業が中心となる見込み。

2018年11月7日にNew Major Playerの選定に係る入札書類の提出を受け付け、Philippine Telegraph and Telephone Corporation、Mindanao Islamic Telephone Company (Mislatel)、Sear Telecomが入札書類を提出したが、入札書類の審査でPhilippine Telegraph and Telephone CorporationとSear Telecomは失格となり、Mindanao Islamic Telephone Companyのみが審査を通過できた。

Philippine Telegraph and Telephone Corporationは技術的能力の証明の不足、Sear Telecomは入札参加保証金となる7億フィリピンペソ(約15億円)の不足が失格の理由とされた。

再審査を要求する権利は有するため、Philippine Telegraph and Telephone CorporationとSear Telecomは国家電気通信委員会と選定委員会に再審査を要求したが、再審査でも失格とする判断が下った。

そこで、Philippine Telegraph and Telephone Corporationは国家電気通信委員会と選定委員会の判定を不服とし、国家電気通信委員会と選定委員会の判定の撤回を求めてフィリピン最高裁判所に提訴した。

Sear TelecomとMindanao Islamic Telephone Companyには移動体通信事業で実績がある企業が参画している。

Sear Telecomにはカンボジアで移動体通信事業の経験があるシンガポールのSouth East Asia Telecom Group (SEATEL Group)、Mindanao Islamic Telephone Companyには中国とマカオ特別行政区で移動体通信事業の経験がある中国のChina Telecommunications (中国電信集団)が参画し、技術的な能力は条件を満たした。

一方、Philippine Telegraph and Telephone Corporationはコンソーシアムを形成せずに、移動体通信事業の経験がないPhilippine Telegraph and Telephone Corporationが単体で挑戦し、当初より技術的な能力や財務的な能力も懸念されていた。

国家電気通信委員会と選定委員会は引き続きMindanao Islamic Telephone Companyを暫定的なNMPの候補として選定のプロセスを進める方針である。

GMS NEWS ONLINE