韓国政府、韓国3社が世界初の5G商用化と主張

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韓国の政府機関で電気通信分野の規制を担う科学技術情報通信部(Ministry of Science and ICT：MSIT)は韓国が世界で最初に第5世代移動通信システム(5G)サービスを商用化したと宣言した。

科学技術情報通信部によると韓国の移動体通信事業者(MNO)であるSK Telecom、KT Corporation、LG Uplus (LG U+)は2019年4月3日の23時(韓国標準時)に各社が第1号の加入者の開通手続きを完了し、5Gサービスを公式に開始したと主張している。

米国の移動体通信事業者でVerizon Wirelessとして事業を行うCellco Partnershipより2時間ほど早く5Gサービスを商用化したという。

NR方式に準拠した5Gサービスについて、韓国の移動体通信事業者は世界初の商用化を狙っており、Cellco Partnershipが2019年4月10日に商用化すると発表後、SK Telecom、KT Corporation、LG Uplusは世界初の商用化を奪うべく2019年4月5日に商用化すると発表していた。

しかし、Cellco Partnershipは予告なく商用化を前倒しして、2019年4月3日に商用化した。

SK Telecom、KT Corporation、LG Uplusは直前にCellco Partnershipの奇襲的な商用化の動きを察知した模様で、2019年4月3日の23時に一部の顧客に限定して5Gサービスを開通したという。

Cellco Partnershipには韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)が通信機器を供給しており、Samsung Electronicsと緊密に連携する韓国の移動体通信事業者はCellco Partnershipの動きを察知できたとの見方が強い。

韓国で5Gサービスを開通した一部の顧客は移動体通信事業者がプロモーションで起用する芸能人などに限られており、実質的に関係者のみとなっている。

一般顧客向けの5Gサービスは開始日に変更なく、2019年4月5日に開始する予定である。

ただ、科学技術情報通信部は商用化の定義について、一般に利用できるネットワーク、携帯端末、料金プランが出揃えば商用化と認識できると過去に説明している。

関係者のみ加入できる状況は一般に利用できないため、科学技術情報通信部が示した定義では商用化と言い難い。

特定の顧客に限定したトライアルに近い5Gサービスならば、2018年12月のうちにSK Telecom、KT Corporation、LG Uplus、米国のAT&T Mobilityが開始しており、SK Telecom、KT Corporation、LG Uplusは2018年12月1日より5Gの研究開発で提携する法人顧客に限定し、またAT&T Mobilityは2018年12月21日より特定の個人顧客と法人顧客に限定して5Gサービスを提供している。

しかし、一般の顧客が自由に加入できない状況では商用化と認識し難く、NR方式に準拠した5Gサービスの世界初の商用化はCellco Partnershipと認められるべきであると考えている。

なお、NR方式は標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で5Gの要求条件を満たすために規定した通信方式である。

科学技術情報通信部

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