ファーウェイ製スマホでFacebook・Instagram・WhatsAppのプリインストールを停止へ
- 2019年06月08日
- Android関連
米国のFacebookは中国のHuawei Technologies (華為技術)製のスマートフォンにおいてFacebookとその子会社が提供するアプリケーションのプリインストールを停止することが外国メディアの報道で分かった。
Facebookが提供するFacebookおよびInstagramのアプリケーション、Facebookの完全子会社で米国のWhatsAppが提供するWhatsAppのアプリケーションが対象となり、Huawei Technologies製のスマートフォンではFacebook、Instagram、WhatsAppのアプリケーションのプリインストールを停止するという。
Huawei Technologies製の多くのスマートフォンはFacebook、Instagram、WhatsAppのすべてまたはいずれかのアプリケーションをプリインストールするが、それが認められないことになる。
具体的な時期は明確化していないが、工場から出荷されていないHuawei Technologies製のスマートフォンからプリインストールを停止すると伝えられている。
出荷済みであればプリインストールしている模様で、またHuawei Technologies製のスマートフォンでFacebook、Instagram、WhatsAppのアプリケーションをすでに利用している場合は影響を受けず、引き続きすべての機能を利用できるほか、アプリケーションのアップデートなども適用できる。
また、Facebook、Instagram、WhatsAppのアプリケーションをプリインストールしないHuawei Technologies製のスマートフォンでもPlay Storeなど各種アプリケーションディストリビューションプラットフォームを通じて消費者が購入後に自身でインストールすることは可能となる見通し。
Facebookの決定は米国政府が発動したHuawei Technologiesに対する制裁措置と関連がある。
米国の政府機関である商務省(Department of Commerce:DOC)傘下の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security:BIS)はHuawei Technologiesとその関係会社をEntity Listに指定した。
Entity Listに指定された者に対する特定の米国原産品の輸出や再輸出には産業安全保障局が発行したライセンスが必要となるが、原則としてライセンスの発行は拒否されるため、Entity Listに指定された者は特定の米国原産品の取り扱いが困難となる。
特定の米国原産品は産業安全保障局が管轄する輸出管理規則(Export Administration Regulations:EAR)の対象品目となり、特許を含めた技術、ソフトウェア、物品など多くのハイテク製品が規制対象に含まれる。
FacebookはHuawei Technologiesに対する制裁措置の影響を精査する過程で、Facebookやその子会社が提供するアプリケーションが規制対象となる米国原産のソフトウェアとみなされる可能性を懸念し、Huawei Technologiesに対する供給を中断する決定を下した可能性が高い。
米国の輸出管理規則には重大な罰則が規定されているため、自社を保護するために「規制対象と確認できれば関与を停止する」という判断より「少しでも規制対象の可能性があれば問題ないと確認できるまで関与を停止する」という判断を下す企業は少なくない。
また、余計な疑惑を避けるためにEntity Listをはじめとする米国政府の制裁対象者との関与自体を避ける企業も多く、Facebookは制裁対象者との関与を避ける目的でアプリケーションのプリインストールを停止した可能性も考えられる。
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