京セラと宇部興産が5G基地局用セラミックフィルタ事業の合弁会社を設立へ、本社は滋賀県
- 2019年09月05日
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KYOCERA (京セラ)とUBE INDUSTRIES (宇部興産)は第5世代移動通信システム(5G)基地局用のセラミックフィルタ事業を拡大するため合弁会社の設立で合意したと発表した。
KYOCERAとUBE INDUSTRIESは合弁契約を締結しており、合弁契約に基づいて2019年12月を目途に合弁会社の営業を開始する予定である。
合弁会社はUBE INDUSTRIESの完全子会社であるUbe Electronicsの株式の51%をKYOCERAが取得し、さらにUbe Electronicsの社名をKyocera-Ube RF TEC (京セラ宇部RFテック)に変更して、KYOCERAとUBE INDUSTRIESの合弁会社として事業を開始する。
Kyocera-Ube RF TECに対する持分比率はKYOCERAが51%、UBE INDUSTRIESが間接的に49%で、KYOCERAの連結子会社となる。
本社所在地は滋賀県野洲市とする予定で、KYOCERAの滋賀野洲工場敷地内に位置する。
また、Kyocera-Ube RF TECは生産子会社として中国の江蘇省無錫市でKyocera-Ube (Wuxi) RF TEC (京瓷宇部(無錫)通信科技)を設立することも決まっている。
KYOCERAおよびUBE INDUSTRIESはいずれも完全子会社を通じて無錫市に拠点を置くが、Kyocera-Ube (Wuxi) RF TECの所在地はKyocera-Ube RF TECとなる予定のUbe Electronicsを通じて所有する中国のUbe Electronics (Wuxi) (宇部電子(無錫)と共通であるため、Ube Electronics (Wuxi)の社名をKyocera-Ube (Wuxi) RF TECに変更し、Kyocera-Ube RF TECの生産子会社とする可能性が高い。
従業員数はKyocera-Ube RF TECが12名、Kyocera-Ube (Wuxi) RF TECが154名となる予定である。
5Gでは比較的広範囲をカバーするマクロセル基地局とスポット的に超大容量のデータ通信に対応するスモールセル基地局があり、これらの基地局は狭小な場所に設置できるよう部品の小型化が必要不可欠となっている。
Ube Electronicsの主力製品であるセラミックフィルタは基地局においてアンテナと対になる重要部品で、5Gに対応した特定の周波数を通過または遮断させる機能を備える。
より高出力かつ小型化を実現できることから、特にマクロセル基地局では金属製フィルタの代替製品としてセラミックフィルタが期待されている。
Kyocera-Ube RF TECはKYOCERAが保有する生産技術力やグローバルにおける営業力とUbe Electronicsが保有する設計技術力を融合し、5G基地局用のセラミックフィルタ事業の拡大を図るという。
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