ブルネイ・ダルサラームの通信事業者を再編、MNOは実質国有1社に
- 2019年10月03日
- 海外携帯電話
ブルネイ・ダルサラームのDarussalam Assets (DA)は同社の完全子会社であるUnified National Networks (UNN)がブルネイ・ダルサラームのすべての通信事業者の通信設備を引き継いだと発表した。
ブルネイ・ダルサラームの通信事業者は移動体通信事業者(MNO)として携帯通信事業を行うDatastream Technology (DST)およびProgresif Cellular、固定通信事業を行うTelekom Brunei (TelBru)の3社が存在し、いずれもDAの子会社である。
DAはDST、Progresif Cellular、TelBruがより競争力のあるサービスの提供に専念できるようにするため通信事業者の再編を決定し、DST、Progresif Cellular、TelBruの通信設備を新設したUNNに移管することになった。
UNNは2019年9月1日付けでDST、Progresif Cellular、TelBruの通信設備を取得しており、公衆陸上移動体ネットワーク番号(Public Land Mobile Network Number:PLMN番号)として528-03も割当されている。
2019年9月1日よりDST、Progresif Cellular、TelBruはまったく同じ条件で公平にUNNの通信設備にアクセスできるため、制度上はDSTおよびProgresif Cellularは固定通信サービスの提供が可能となり、TelBruは携帯通信サービスの提供が可能となる。
また、Progresif Cellularは移動体通信事業者として第4世代移動通信システム(4G)の導入は実現できなかったが、DSTから引き継いだUNNの4Gの通信設備を利用して4Gを導入できる。
UNNは卸売専業の通信事業者となり、ドイツのDeutsche Telekomと協力して情報通信技術分野の変革を進める。
DST、Progresif Cellular、TelBruは通信設備を保有せずに、小売業に専念することになる。
当面は料金の変更などは行わない見込みであるが、将来的にはより手頃な料金で多様性のあるサービスや品質の向上が期待できるという。
DAとしてはDST、Progresif Cellular、TelBruの通信設備をUNNに集約することで、重複投資の回避による設備投資の効率化を図る。
第5世代移動通信システム(5G)の導入にも言及しており、5Gはブルネイ・ダルサラームに価値をもたらす場合に導入する方針で、2021年までに導入できると見込んでいるという
なお、DAはブルネイ・ダルサラーム政府の持株会社として機能しており、政府関連会社の所有や管理を目的として設立された。
スポンサーリンク
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。