Loxpac (Thailand)の2019年業績が判明、北朝鮮初の携帯電話事業者NEAT&Tに出資
- 2020年03月31日
- DPRK
タイのLoxpac (Thailand)の2019年通期における業績が判明した。
2019年通期の売上高は前年比87%減の202万タイバーツ(約668万円)、純損失は前年比40%減の3,000万タイバーツ(約9,924万円)となった。
事業の停止を受けて前年比で大幅な減収を記録したが、赤字幅は縮小している。
Loxpac (Thailand)は旧社名がLoxley Pacificで、本社の所在地はタイの首都・バンコク都である。
主要事業は朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)における電気通信事業で、北朝鮮では1996年9月に経済貿易地帯の羅先特別市でNorth East Asia Telephone and Telecommunications (東北アジア電話通訊会社:NEAT&T)を設立した。
North East Asia Telephone and TelecommunicationsはLoxpac (Thailand)と北朝鮮の政府機関で電気通信分野の規制を司る逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)が完全所有する国営企業のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:KPTC)が共同で設立した合作企業で、出資比率はLoxpac (Thailand)が70%、Korea Posts and Telecommunications Corporationが30%となっている。
North East Asia Telephone and Telecommunicationsは北朝鮮で最初の移動体通信事業者(MNO)であり、北朝鮮の首都・平壌直轄市や羅先特別市を含めた北朝鮮の主要都市で第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式を導入した実績がある。
移動体通信事業を終了後は羅先特別市に限定して携帯通信サービスの代理店事業、スマートフォンなど携帯端末の販売および修理など携帯通信関連業務を行う。
ただ、Loxpac (Thailand)はすでに判明している通りに2018年3月31日より大部分の事業を停止し、解散の手続きを進めている。
North East Asia Telephone and Telecommunicationsに関してLoxpac (Thailand)が有する権利義務はKorea Posts and Telecommunications Corporationが承継した。
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North East Asia Telephone and Telecommunicationsの本社 (羅先特別市)
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