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北朝鮮初の携帯電話事業者に出資したLoxpac (Thailand)が事業終了

  • 2019年04月07日
  • DPRK

タイに本社を置くLoxpac (Thailand)は事業を終了して解散の手続きを進めていることが分かった。

2018年3月30日に開催した年次株主総会で解散を承認し、2018年3月31日を効力発生日として完全に事業を停止した。

2019年3月時点ではLoxpac (Thailand)の解散のための手続きを進めているという。

Loxpac (Thailand)は旧社名がLoxley Pacificで、本社はタイの首都・バンコク都に設置しており、朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)における電気通信事業が主要事業となる。

北朝鮮の政府機関で電気通信分野の規制を司る逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)が完全所有する国営企業のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:KPTC)と共同でNorth East Asia Telephone and Telecommunications (東北アジア電話通訊会社:NEAT&T)を設立しており、持分比率はLoxpac (Thailand)が70%、Korea Posts and Telecommunications Corporationが30%である。

North East Asia Telephone and Telecommunicationsは羅先特別市で羅先国際通信中心(RASON INTERNATIONAL TELECOMMUNICATION CENTRE)を開設し、羅先国際通信中心にはNorth East Asia Telephone and Telecommunicationsの本社機能も入る。

北朝鮮で最初の移動体通信事業者(MNO)がNorth East Asia Telephone and Telecommunicationsで、2002年11月11日に北朝鮮の首都・平壌直轄市および羅先特別市で携帯電話サービスの提供を開始した。

通信方式は第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式で、周波数は900MHz帯を利用し、通信設備はスウェーデンのEricssonより調達していた。

North East Asia Telephone and Telecommunicationsの移動体通信事業は2010年末までに終了し、移動体通信事業の終了後は羅先特別市に限定して携帯電話サービスの再販、スマートフォンなど携帯端末の販売および修理など携帯電話関連業務を手掛ける。

国際連合安全保障理事会(United Nations Security Council)は北朝鮮に対する追加制裁を講じる決議として2017年9月11日に決議第2375号(2017)を全会一致で採択し、北朝鮮の個人や事業体との既存の合弁事業に係る維持および運営を不許可とした。

North East Asia Telephone and Telecommunicationsの事業は北朝鮮の事業体との合弁事業となるため、決議第2375号に従い採択から120日以内に合弁事業を解消する必要が生じていた。

決議第2375号の対象外として免除の認定を受けるためには、決議第1718号(2006)に基づいて設立された1718委員会の審査を経て1718委員会より免除の認定を受ける必要があり、免除の申請が却下となれば却下日から120日以内に合弁事業を解消する必要がある。

North East Asia Telephone and Telecommunicationsの事業は承認を得られず、合弁事業を解消および事業を失ったLoxpac (Thailand)の解散を決定した可能性がある。

Loxpac (Thailand)は事業の終了に伴い、North East Asia Telephone and Telecommunicationsの資産はKorea Posts and Telecommunications Corporationに譲渡した。

朝鮮民主主義人民共和国外国人投資法では外国投資企業として合作企業、合営企業、外国人企業が規定されており、North East Asia Telephone and Telecommunicationsは合作企業に分類される。

合作企業は朝外共同投資で北朝鮮側が運営、合営企業は朝外共同で投資および運営、外国人企業は外国側単独で投資および運営する企業を指す。

North East Asia Telephone and Telecommunicationsは合作企業で運営はKorea Posts and Telecommunications Corporationが担当していたため、合弁事業を解消してもKorea Posts and Telecommunications Corporationは単独でNorth East Asia Telephone and Telecommunicationsの事業を行う能力を有すると考えられる。



羅先国際通信中心の建物



羅先国際通信中心の内部

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