富士通、サブ6の異なる周波数を使用した5G NRのCAで高速化に成功
- 2020年05月08日
- 携帯電話総合
FUJITSU (富士通)および米国のQualcommの完全子会社で同国のQualcomm Technologiesは第5世代移動通信システム(5G)でサブ6GHz帯の異なる周波数を使用したキャリアアグリゲーション(CA)を適用してデータ通信の高速化に成功したと発表した。
5Gの通信方式はNR方式を採用しており、周波数はサブ6GHz帯の3.5GHz帯と4.5GHz帯を使用する。
NR Bandは3.5GHz帯がFR1のn78、4.5GHz帯がFR1のn79となる。
FUJITSUが開発したNR方式の基地局とQualcomm Technologiesが開発したNR方式に対応したチップセットであるQualcomm Snapdragon X55 5G Modem-RF Systemを搭載したスマートフォンフォームファクタの試験用デバイスを用いて、最大の通信速度が3Gbpsを超えるデータ通信に成功したという。
サブ6GHz帯で異なる周波数を使用したNR方式のキャリアアグリゲーションを実装することで、より柔軟にネットワークの容量やパフォーマンスを改善できるほか、電波の二重化による安定性能向上や負荷分散による周波数効率の向上を図ることができると説明している。
n78とn79のキャリアアグリゲーションは第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と連携して動作するNR方式のノンスタンドアローン(NSA)構成で検証された。
ノンスタンドアローン構成ではアンカーバンドとして機能するLTE方式への常時接続が前提となるため、実際の通信速度はアンカーバンドのLTE方式とn78およびn79の同時通信時の通信速度となる。
帯域幅はn78およびn79それぞれ100MHz幅で、キャリアアグリゲーションを適用すると合計で200MHz幅を使用する。
n78とn79はいずれも256QAMおよび4×4 MIMOを適用しており、TDDのダウンリンクとアップリンクの比率は8:2で、サブキャリア間隔は30kHzである。
なお、Qualcomm Technologiesによるとキャリアアグリゲーションの機能を備えたQualcomm Snapdragon X55 5G Modem-RF Systemを採用した商用の端末は2020年後半に発売される予定という。
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