キプロスのCablenetがGSMAに加盟、MVNOから第4のMNOとして新規参入へ
- 2021年02月13日
- 海外携帯電話
キプロスのCablenet Communication Systemsは携帯電話関連の業界団体であるGSM Association (GSMA)に加盟したことが分かった。
Cablenet Communication SystemsはOperator MemberとしてGSM Associationに加盟しており、GSM Associationの公式ウェブサイトでは会員の一覧に掲載されている。
Cablenet Communication Systemsはキプロスの政府機関で同国の移動体通信事業者(MNO)であるCyprus Telecommunications Authority (キプロス電気通信局:Cyta)の回線を使用した仮想移動体通信事業者(MVNO)として携帯通信サービスを提供しているが、移動体通信事業者として新規参入する計画である。
2015年に仮想移動体通信事業者として携帯通信サービスの提供を開始しており、加入件数は2015年12月末に7,100件、2016年12月末に9,300件、2017年12月末に10,200件、2018年12月末に12,500件、2019年12月末に15,000件と増加してきた。
2019年12月末時点でキプロスの携帯通信サービスの加入件数は約123万件で、Cablenet Communication Systemsの占有率は約1.2%にとどまる。
2019年には移動体通信事業者として携帯通信サービスを提供するための免許を取得し、移動体通信事業者として新規参入することが決定しており、すでに第5世代移動通信システム(5G)向け周波数の取得にも成功した。
5G向け周波数としてはサブ6GHz帯の700MHz帯および3.5GHz帯を保有しており、帯域幅は700MHz帯が5MHz幅*2、3.5GHz帯が50MHz幅である。
5Gの無線方式としてNR方式を導入する場合、NR Bandは700MHz帯がFR1のn28、3.5GHz帯がFR1のn78となる。
なお、移動体通信事業者として携帯通信サービスを商用化する時期は公表していない。
Cablenet Communication Systemsはマルタの移動体通信事業者であるGOの子会社で、GOによる持分比率は60.26%となっている。
また、GOはチュニジアでTunisie Telecomとして事業を行うチュニジア国営の移動体通信事業者であるSociete Nationale des Telecommunicationsの完全子会社でマルタのTT MLの子会社となり、TT MLによる持分比率は65.42%である。
チュニジア政府によるSociete Nationale des Telecommunicationsに対する持分比率は65%となる。
キプロス政府の公式な統計資料によると北キプロスの領域を除いたキプロスの人口は2019年12月末時点で約888,000人となっている。
日本の都道府県と比較すると人口は和歌山県よりわずかに少ない規模の国であるが、第4の移動体通信事業者が登場することになる。
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