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メキシコの卸売専業ALTAN Redesが経営破綻、700MHz帯で90MHz幅を保有



メキシコの移動体通信事業者(MNO)であるALTAN Redesは経営破綻したことが分かった。

ALTAN Redesは再建計画書を提出して商業破産法に基づく破産手続きを申請したという。

事業を終了せずに、事業の継続を前提として再建計画を進めることになる。

メキシコの歴史の中で最も重要な電気通信プロジェクトの運用を継続すると表明している。

ALTAN RedesはRed Compartidaとして展開する卸売専業の移動体通信事業者である。

メキシコ政府は人口が少ない遠隔地を含めたメキシコ全土で第4世代移動通信システム(4G)を提供するために、1社がカバレッジの確保に有利な700MHz帯を使用してメキシコ全土で共有網として4Gを整備し、既存の移動体通信事業者(MNO)や仮想移動体通信事業者(MVNO)に提供する卸売専業の移動体通信事業者を設立する構想のもとで誕生した。

メキシコ政府が選定した民間事業者が免許人として共有網の4Gを整備することになり、ALTAN Redesが700MHz帯を使用して4Gの整備を進めてきた。

メキシコ政府が主導した大規模な官民連携事業であるため、メキシコの歴史の中で最も重要な電気通信プロジェクトと表現している。

4Gの通信方式はLTE方式を採用しており、LTE BandはBand 28である。

Band 28として定義されている45MHz幅*2を完全に保有しており、上下合計で90MHz幅を保有することになる。

メキシコの既存の移動体通信事業者は1.7GHz以上の周波数で4Gを整備しており、カバレッジの確保に有利な1GHz未満の低い周波数では4Gを整備していない。

そのため、ALTAN Redesはカバレッジの確保の観点では既存の移動体通信事業者より有利であるが、カバレッジの拡大には遅れた生じていた。

人口カバー率の目標は下方修正しており、当初は2023年までに92.2%を目標と定めていたが、2024年までに92.2%とすることに変更した。

2018年3月21日に商用化したが、2021年7月時点では人口カバー率が64.79%にとどまる。

提供エリアの拡大の遅れから卸提供を受ける仮想移動体通信事業者とその加入件数が伸び悩み、遠隔地など採算面で不利な地域も整備することなどが経営に影響を与えたと思われる。

なお、通信設備はフィンランドのNokia Solutions and Networksと中国のHuawei Technologies (華為技術)を採用した。

メキシコでは行政区画とは異なる通信地域区分が存在し、1から9の通信区域が存在する。

北部の1から5ではNokia Solutions and Networksの通信設備を使用し、中部および南部の6から9ではHuawei Technologiesの通信設備を使用している。

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