レバノンのAlfaが携帯電話サービスの停止も示唆、燃料輸送の問題で
- 2021年08月08日
- 海外携帯電話
レバノンの移動体通信事業者(MNO)でAlfaとして事業を行うMobile Interim Company 1 (MIC1)は携帯通信サービスの提供を継続するために発電機の稼働に必要な燃料を円滑に輸送できるよう協力を求める声明を発表した。
レバノンの一部の地域では抗議行動などの影響で燃料を正常に輸送できない状況が発生しており、Mobile Interim Company 1のネットワークの運用に影響を与えることが懸念されている。
2021年8月7日の夜までに複数の地域でMobile Interim Company 1の拠点に燃料を正常に輸送できない事案が発生しているという。
発電機の稼働に必要な燃料を正常に輸送できなければ、必要なときに発電機を使用できなくなるため、その結果として携帯通信サービスの停止を招くと予告している。
ネットワークを引き続き運用して音声通話およびデータ通信を提供できるようにするために、レバノン国民に対しては燃料を円滑に輸送できるよう協力を求めた。
レバノンでは全土で電力の供給不足が発生しており、送電網を通じた安定的な電力の確保が困難な状況となっている。
送電網を通じた電力の供給時間が1日あたり2時間未満となる地域も発生するなど、レバノンの電力事情は悪化している。
レバノンでは従来より信頼できる電源を確保できている送受信所は全体の15%にとどまるとの調査結果があり、無停電電源装置を配備していない送受信所も少なくない。
無停電電源装置を配備した場合でも長時間にわたり送電網を通じた電力の供給が停止すると無停電電源装置では補完できないため、送受信所には発電機を配備してネットワークの運用に電力を供給できるよう努めている。
ただ、発電機の稼働に必要な燃料を輸送できなければ、当然ながら発電機も使用できなくなる。
送受信所で停電が発生するとネットワークを運用するための通信設備が停止し、最終的に携帯通信サービスの停止を余儀なくされる。
Mobile Interim Company 1は携帯通信サービスの停止に至らないよう協力を求めたことになる。
なお、Mobile Interim Company 1は国有の移動体通信事業者である。
レバノンの2社の移動体通信事業者のうち加入件数は2番目となっている。
第2世代移動通信システム(2G)、第3世代移動通信システム(3G)、第4世代移動通信システム(4G)を導入している。
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