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クロアチアの携帯電話事業者Hrvatski Telekom、5Gを高速化



ドイツのDeutsche Telekomの子会社でクロアチアの移動体通信事業者(MNO)であるHrvatski Telekomは第5世代移動通信システム(5G)の通信速度を高速化した。

2021年8月12日より5Gで新たな周波数の使用を開始し、5Gの通信速度の高速化を実現している。

クロアチアの移動体通信事業者としては最初に5Gを導入しており、2020年10月29日に5Gを商用化したが、当時は5G向け周波数が割当されていなかった。

そのため、第4世代移動通信システム(4G)向け周波数の2.1GHz帯で5Gを導入することになった。

2.1GHz帯では4GのLTE方式と5GのNR方式で動的に周波数を共有するダイナミックスペクトラムシェアリング(DSS)を実装しており、5Gでも通信速度は4Gと同等にとどまる。

クロアチアでは2021年8月12日に5G向け周波数の割当を完了しており、Hrvatski Telekomは最も広い帯域幅を確保することができた。

具体的には700MHz帯で10MHz幅*2、3.5GHz帯で120MHz幅、26GHz帯で400MHz幅を取得した。

26GHz帯では400MHz幅を確保したが、クロアチアでは26GHz帯の5Gに対応した携帯端末が正規に流通していないため、5G向け周波数では最初に3.5GHz帯を使用することになった。

早期に3.5GHz帯で5Gを導入できるよう準備を進めてきたため、周波数の割当が完了かつ周波数の使用が許可された2021年8月12日より3.5GHz帯でも5Gの提供を開始しており、下りの通信速度は最大で1Gbpsを上回る。

NR Bandは2.1GHz帯がFR1のn1で、3.5GHz帯がFR1のn78である。

n78は1搬送波の帯域幅が最大で100MHz幅となるため、まずは100MHz幅で運用すると思われる。

5Gの基地局は2021年8月12日までにクロアチア全土で約600局を開設しており、このうち約4分の1に相当する149局がn78となる。

また、5Gはクロアチア全土で200万人をカバーしており、このうちn78では首都・ザグレブ直轄市を含めた12都市で50万人をカバーするという。

将来的には700MHz帯および26GHz帯も5Gの整備で活用する方針であるが、具体的な時期までは公表していない。

産業用途など様々な用途に対応できるよう5Gを整備する計画である。

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