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タイのAISがVoNRを商用化



タイの移動体通信事業者(MNO)でAISとして事業を行うAdvanced Wireless Network (AWN)は第5世代移動通信システム(5G)の無線方式であるNR方式で音声通話を行うVoNR (Voice over NR)を商用化した。

2021年10月11日よりVoNRの提供を開始している。

NR方式に準拠した5Gは2020年3月2日に商用化しており、5Gを商用化した時点では無線アクセスネットワーク(RAN)構成は第4世代移動通信システム(4G)の無線方式であるLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成のOption 3で運用してきた。

NSA構成のOption 3ではアンカーバンドとして機能するLTE方式に常時接続が必須で、音声通話はアンカーバンドのLTE方式で行うVoLTE (Voice over LTE)となる。

しかし、NR方式が単独で動作するスタンドアローン(SA)構成のOption 2ではVoLTEに切り替えるEPS FallbackやVoNRで音声通話を提供できる。

2020年8月中にタイの1都76県すべてでSA構成のOption 2を導入したが、SA構成のOption 2を導入した当初はEPS Fallbackで音声通話を提供しており、ようやくVoNRによる音声通話の提供も開始することになった。

まずは韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製の一部のスマートフォンがVoNRに対応しており、公式にはタイ向けのSamsung Galaxy S21、Samsung Galaxy S21+、Samsung Galaxy S21 UltraがVoNRに対応した最初の機種となる。

VoNRに対応した3機種に関しては2021年6月4日よりソフトウェアのアップデートを開始してSA構成のOption 2に対応していた。

これまでに、タイの移動体通信事業者はVoNRを商用化していないため、Advanced Wireless Networkはタイの移動体通信事業者としては最初にVoNRを商用化したことになる。

また、タイは東南アジアではシンガポールに次いで2番目にVoNRを利用できる国となった。

なお、NR方式の周波数および帯域幅はサブ6GHz帯の700MHz帯の15MHz幅*2および2.5GHz帯の100MHz幅を使用している。

NR Bandは700MHz帯がFR1のn28で、2.5GHz帯がFR1のn41である。

Advanced Wireless Networkは加入件数を基準としてタイで最大手の移動体通信事業者となっている。

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