タイの携帯電話大手Trueとdtac、合併の検討で合意
- 2021年11月22日
- 海外携帯電話
ノルウェーのTelenorおよびタイのCharoen Pokphand Group (以下、CP Group)はdtacとして事業を行うタイのTotal Access CommunicationおよびタイのTrue Corporationの合併を検討することで合意したと発表した。
2021年11月22日付けでTotal Access CommunicationおよびTrue Corporationで構成する新しい通信事業者の設立に向けて検討することで合意に達したという。
また、Total Access CommunicationおよびTrue Corporationは個別に取締役会を開催し、両社の潜在的な合併の実現可能性の調査および合併に必要な措置の実行を承認するとともに、合併に関する拘束力のない覚書を締結することで決議したと案内している。
覚書の締結を受けて両社の合併を検討するほか、審査および合併の条件を指定する予定である。
関係各社は2022年第1四半期末までに合併に必要な合意に達することを目指し、合意に達した場合は任意の株式公開買付を実施する。
1株あたりの取得価額はTotal Access Communicationが47.76タイバーツ(約166円)、True Corporationが5.09タイバーツ(約18円)に設定されており、いずれも1ヶ月売買高加重平均価格に25%のプレミアムを付加している。
既存の株主は任意の株式公開買付に参加もしくはタイ証券取引所に上場する合併後の新会社の株主として投資を継続するか選択できる。
合併後の数年間は厳しい経営環境に直面すると想定しており、合併後の新会社に投資したくないと考える株主の存在も認識しているため、魅力的な代替案を提供するという。
なお、合併の完了には関係会社の取締役会および株主による承認や通常の規制当局による承認の取得が必要で、確実に完了するとは限らず、完了するまで各社は独立して事業の運営を継続する。
Total Access CommunicationはTelenorの子会社で、True Corporationは筆頭株主がCP Groupである。
いずれも主要事業はタイにおける携帯通信事業で、それぞれ子会社でタイの移動体通信事業者(MNO)であるdtac TriNetおよびTrue Move H Universal Communicationが携帯通信事業を展開する主要な事業会社となっている。
2021年第3四半期末時点で携帯通信サービスの加入件数はdtac TriNetが約1,930万件、True Move H Universal Communicationが約3,200万件であるため、合併が実現する場合は加入件数が5,000万件に達する。
加入件数を基準にタイで最大の移動体通信事業者であるAdvanced Wireless Networkの約4,370万件を上回り、タイで最大の移動体通信事業者となる予定である。
スポンサーリンク