QualcommがSnapdragon X70 5Gを発表、FR2のSA構成も対応
- 2022年03月08日
- その他モバイル端末
米国(アメリカ)のQualcommの完全子会社で同国のQualcomm Technologiesは通信モデム「Snapdragon X70 5G Modem-RF System」を発表した。
ハイエンドのスマートフォンなどの携帯端末向けに開発したハイスペックな通信モデムである。
通信方式は第5世代移動通信システム(5G)のNR方式、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式、第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式およびTD-SCDMA方式、第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式に対応する。
NR方式は標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で策定した3GPP Release 16に準拠している。
周波数はn71の600MHz帯からn259の41GHz帯まで対応しており、サブ6GHz帯を中心とするFR1ではFDDおよびTDD、ミリ波(mmWave)を中心とするFR2ではTDDの周波数を利用できる。
無線アクセスネットワーク(RAN)構成は単独で動作するスタンドアローン(SA)構成およびLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成に対応したデュアルモード5Gで、FR1とFR2いずれもSA構成およびNSA構成に対応し、FR2もプライマリ・コンポーネント・キャリアとして動作する。
キャリアアグリゲーション(CA)はFR1のFDD間やTDD間に加えてFDDとTDDの組み合わせに対応するほか、FR1とFR2のCAにも対応している。
帯域幅はFR1が最大4コンポーネント・キャリア・キャリアアグリゲーション(4CC CA)を実装して最大300MHz幅、FR2が最大8コンポーネント・キャリア・キャリアアグリゲーション(8CC CA)を実装して最大800MHz幅、FR1とFR2を含めたCAはSA構成で最大900MHz幅、NSA構成ではLTE方式も含めて最大1020MHz幅となる。
通信速度は下り最大10Gbps/上り最大3.5Gbpsに達する。
SA構成で運用時にNR方式で音声通話を実現するVoNR (Voice over NR)も利用できる。
サンプル出荷は2022年第2四半期に開始する計画を案内している。
Snapdragon X70 5G Modem-RF Systemを搭載した商用の携帯端末は2022年12月末までに発売する予定である。
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