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Loxpac (Thailand)の2021年通期の業績が判明、北朝鮮でNEAT&Tを設立

  • 2022年04月03日
  • DPRK


タイのLoxpac (Thailand)の2021年通期の業績が判明した。

2021年12月31日に終了した12か月間となる2021年通期の売上高は前年同期と同じく発生しておらず、当期純損失は前年同期比54.5%減の2,500万タイバーツ(約9,161万円)となった。

Loxpac (Thailand)は2018年3月30日に開催した2018年第1回定時株主総会で解散を承認する議案を可決し、翌日の2018年3月31日から操業を停止している。

権利義務の売却などで操業を停止後も売上高が発生したが、2020年1月1日以降は売上高が発生していない。

解散は完了しておらず、2022年3月30日時点では解散の手続きを進めている。

2021年12月31日時点の総資産は前年同期比47.3%減の6,800万タイバーツ(約2億4,927万円)、総負債は前年同期と同じく0タイバーツ(0円)となっている。

Loxpac (Thailand)はタイの首都・バンコク都(クルンテープ都)のバーンラック区に本社が所在し、発行済株式は普通株式が45,000,000株、優先株式が25,000,000株である。

朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)における電気通信事業に対する投資を主要事業としていた。

タイのLoxleyは1995年9月に北朝鮮の逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)より北朝鮮の経済貿易遅滞である羅先特別市で唯一の電気通信事業者として参入するための営業権を取得したことを受けて、Loxley Pacificを設立した経緯がある。

Loxley Pacificは1996年9月に羅先特別市で逓信省が完全所有した国営のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:以下、KPTC)とNorth East Asia Telephone and Telecommunications (東北アジア電話通訊会社:以下、NEAT&T)を設立し、2013年には社名をLoxpac (Thailand)に変更した。

NEAT&Tは羅先特別市の南山洞で開設した羅先国際通信センター(RASON INTERNATIONAL TELECOMMUNICATION CENTRE)に本社が所在する事業会社である。

1998年7月には羅先特別市に限定して第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式による携帯電話サービスの免許を取得したが、当初に計画した1998年中には商用化できず、免許の対象区域を拡大して2002年11月11日に北朝鮮の首都・平壌直轄市および羅先特別市で携帯電話サービスを商用化することになった。

北朝鮮では最初の移動体通信事業者(MNO)で、GSM方式の900MHz帯でSUNNETとして携帯電話サービスを展開していた。

携帯電話サービスを終了後は羅先特別市に限定して携帯電話サービスの代理店や携帯端末の修理など携帯通信関連事業を継続しており、KPTCが移動体通信事業者として展開するKANGSONG NET (強盛網)の携帯電話サービスを取り扱う。

NEAT&Tに対する出資比率はLoxpac (Thailand)が70%、KPTCが30%であるが、Loxpac (Thailand)の操業の停止に伴いNEAT&Tに関する権利義務はKPTCが承継する予定である。

北朝鮮では2021年5月に一部の政府機関の再編を実施し、逓信省などを廃止して情報産業省(Ministry of Information and Communications Technology Industry:MICTI)を新たに設置した。

逓信省の機能や業務は情報産業省が承継したため、KPTCは情報産業省が所有することになる。

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