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レバノンの携帯電話事業者Alfa、8月末から3度も大規模な通信障害が発生



レバノンの移動体通信事業者(MNO)でAlfaとして携帯通信事業を展開するMobile Interim Company 1 (MIC1)では2022年8月末より3度も大規模な通信障害が発生した。

Mobile Interim Company 1は2022年8月31日の朝にレバノンの南部で音声通話とデータ通信、2022年9月2日にレバノンの最北部に位置するアッカール県で音声通話とデータ通信、2022年9月6日の朝にレバノン全土で広範にデータ通信を利用できない事象が発生したことを公式に発表している。

いずれもレバノンの政府機関で固定通信事業者(FNO)であるOgeroの問題が影響して発生した通信障害という。

携帯電話用の無線基地局間を接続する光ファイバなどの通信設備はOgeroが所有および運用しているが、Ogeroでは大規模なストライキがレバノン各地で発生し、一部の業務に大きな影響を与えた。

通信設備の稼働には安定した電力の確保が必要となるが、レバノンでは深刻な電力不足の影響で送電網からは安定した電力の供給はまったく期待できない。

そのため、Ogeroは発電機と燃料を調達して電力の確保および通信設備の稼働を維持しているが、一連の業務に従事する人員に不足が発生したため、結果として停電に伴う通信設備の停止も発生した模様である。

ほかにOgeroでは故障した通信設備の修理に携わる人員も不足しており、通信障害の原因のひとつとなっている。

Mobile Interim Company 1では発表するほどの規模ではない比較的小規模な通信障害も頻繁に発生していることが分かっている。

深刻な電力不足や労働者の行動はレバノンの厳しい経済状況に起因しており、レバノンの経済状況は携帯通信サービスの維持に影響を与えていることになる。

Mobile Interim Company 1はレバノンの政府機関で電気通信分野の規制を司る電気通信省(Ministry of Telecommunications:MoT)が管理する国有の移動体通信事業者である。

これまでに、第2世代移動通信システム(2G)、第3世代移動通信システム(3G)、第4世代移動通信システム(4G)を導入および運用している。

しかし、携帯通信網の維持に係る費用を削減するために2Gの全部と3Gの大部分は2022年7月1日を基準として12か月以内に順次停波する計画で、原則として4Gに限り運用を継続することになった。

第5世代移動通信システム(5G)は導入していない状況であるが、まずは4Gを維持する環境の整備を最優先とする。

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