東ティモール政府、Timor Telecomを国有化へ
- 2023年06月19日
- 海外携帯電話
東ティモール(ティモール・レステ)政府は東ティモールの移動体通信事業者(MNO)であるTimor Telecomを国有化する見通しであることが分かった。
東ティモール政府はポルトガルのTPT – Telecomunicacoes Publicas de TimorおよびPT Participacoes SGPSが保有するTimor Telecomの株式を2,110万米ドル(約28億4,502万円)で取得する計画を承認したという。
Timor Telecomに対する持分比率は東ティモール政府が20.59%、TPT – Telecomunicacoes Publicas de Timorが54.01%、PT Participacoes SGPSが3.05%、マカオ特別行政区を拠点とする英領バミューダのVodatel Networks Holdingsが17.86%、東ティモールの個人が4.49%となっている。
TPT – Telecomunicacoes Publicas de TimorおよびPT Participacoes SGPSはブラジルのOiの子会社として存在する。
Oiの持分比率はTPT – Telecomunicacoes Publicas de Timorが76.14%、PT Participacoes SGPSが100%である。
そのため、OiはTimor Telecomの44.17%を保有することになる。
OiはTimor Telecomの意思決定に重要な影響を与えるが、Oiの経営破綻に伴いTimor Telecomに対する投資が停滞している。
Timor Telecomが東ティモールの通信インフラストラクチャの基盤を担う存在であることを考慮して、東ティモール政府はOiの子会社が保有するTimor Telecomの株式を取得することになった。
最終的には東ティモール政府のTimor Telecomに対する持分比率は20.59%から77.65%と大幅に上昇する。
東ティモール政府の持分比率は過半を上回るため、事実上のTimor Telecomの国有化を行う。
なお、Timor Telecomは東ティモールで最初の移動体通信事業者(MNO)である。
加入件数は東ティモールで2番目となっている。
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