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クック諸島のVodafone Cook Islands、衛星経由の携帯通信を商用化



クック諸島の移動体通信事業者(MNO)でVodafoneとして携帯通信事業を行うTelecom Cook Islandsは米国(アメリカ)のLynk Globalと協力して衛星経由の携帯通信を商用化した。

Lynk Globalは宇宙空間基地局として宇宙空間の低軌道衛星で開設した基地局から携帯通信網を構築しており、提携する移動体通信事業者の加入者に携帯通信サービスを提供する。

宇宙空間基地局から構築した携帯通信網は標準技術に準拠するため、既存の一般的な携帯端末で直接通信を行える。

クック諸島ではTelecom Cook Islandsと提携して商用化しており、クック諸島を構成する15の島とクック諸島の排他的経済水域が整備の対象となるが、最初はマヌアエ環礁で利用できる。

Lynk Globalとしてはパラオの国有の移動体通信事業者でPalauCelとして携帯通信事業を行うPalau National Communications Corporation (パラオ国立通信公社:PNCC)に次いで2件目の商用化の事例となる。

なお、クック諸島はニュージーランドと自由連合関係の国である。

独自の外交を行えるが、一定限度の外交と国防はニュージーランドが責任を有するほか、国民は自動的にニュージーランド国籍を所有する。

そのため、国家の三要素のうち主権と国民を満たさないとして国家承認していない国も少なくないが、日本国政府は2011年3月25日に国家承認した。

国コード(Mobile Country Code:MCC)と国際電話番号はニュージーランドと異なり、それぞれ独自の548と682の割当を受けている。

Telecom Cook IslandsにはフィジーのAmalgamated Telecom Holdingsやクック諸島政府などが出資しており、持分比率はAmalgamated Telecom Holdingsが44.1%、クック諸島政府が40%となっている。

Amalgamated Telecom Holdingsはフィジー政府系の持株会社で、米領サモア(アメリカン・サモア)の移動体通信事業者であるAST Telecomやサモア独立国の移動体通信事業者であるVodafone Samoaなどを通じて資本参加している。

Telecom Cook IslandsおよびVodafone Samoaは英国(イギリス)のVodafone Groupと資本関係がなく、Vodafone Groupが展開するパートナーマーケットの一環で締結したブランドライセンス契約に基づきVodafoneの商標を使用する。

クック諸島ではTelecom Cook Islandsが唯一の移動体通信事業者となっている。

第2世代移動通信システム(2G)、第3世代移動通信システム(3G)、第4世代移動通信システム(4G)を導入している。

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