英Vodafone、オープンRANの大規模な商用展開を開始
- 2023年09月03日
- 海外携帯電話
英国(イギリス)のVodafone Groupの完全子会社で同国の移動体通信事業者(MNO)であるVodafoneは商用の携帯通信網でオープン無線アクセスネットワーク(オープンRAN)の本格的な展開を開始した。
これまで、VodafoneはオープンRANの展開に向けて複数の条件でオープンRANの試験を進めてきた。
オープンRANの試験では通話成功率、キャリアアグリゲーション(CA)など高度化技術の適用による上下の通信速度で目標を上回った。
そのため、最終的に商用の携帯通信網でオープンRANを展開することになった。
初期の段階では英国を構成するイングランドの南西部およびウェールズの全域でオープンRANの展開を開始している。
大規模なオープンRANの展開となる予定で、2027年までに2,500か所でオープンRANを展開する計画である。
韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)の発表から基地局を構成する主要なソフトウェアとハードウェアをSamsung Electronicsが供給していることが分かっている。
Samsung ElectronicsはオープンRANソリューション、マルチ無線アクセス技術(マルチRAT)に対応した仮想化無線アクセスネットワーク(vRAN)ソフトウェアおよび無線装置を供給する。
なお、マルチRATに対応した製品は第4世代移動通信システム(4G)の無線方式であるLTE方s機と第5世代移動通信システム(5G)の無線方式であるNR方式に対応している。
無線装置は低帯域もしくは中帯域の周波数に対応しており、Massive MIMO (大規模MIMO)に対応した中帯域の無線装置も含まれる。
オープンRANの仕様策定を推進する標準化団体であるO-RAN ALLIANCEで策定したO-RANフロントホール仕様に準拠しているため、O-RANフロントホール仕様に準拠した異なるベンダの制御装置と組み合わせることもできる。
VodafoneおよびSamsung Electronicsは英国で最大規模のオープンRANを展開する計画である。
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