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フィリピンのSmart Communications、NTTドコモとオープンRAN高度化へRICの概念実証



フィリピンのPLDTの完全子会社で同国の移動体通信事業者(MNO)であるSmart CommunicationsはNTT DOCOMOと協力してフィリピンでオープン無線アクセスネットワーク(オープンRAN)の高度化に向けてRAN Intelligent Controller (RIC)の概念実証を実施したと発表した。

Smart Communicationsはフィリピンで初めて完全に機能するRICの概念実証を実施したと説明している。

RICはオープンRANの標準仕様の策定を行う標準化団体であるO-RAN ALLIANCEで規定する無線アクセスネットワーク(RAN)の高度な制御と最適化を行うソフトウェアで、オープンRANを採用したRANの高度化や運用の効率化を実現する。

概念実証はフィリピンのマニラ首都圏(メトロマニラ)の通称でも知られる国家首都地域(NCR)のマカティ市に所在するPLDT-Smart Technology Laboratoryで実施したという。

NTT DOCOMOとは2023年第1四半期にもPLDT-Smart Technology LaboratoryでオープンRANに関する概念実証を実施しており、オープンRANを理解するために概念実証など試験を継続する計画である。

これまで、Smart CommunicationsはRANの展開でオープンRANを採用しておらず、RANの通信設備は中国のHuawei Technologies (華為技術)およびスウェーデンのEricssonから調達している。

しかし、フィリピンで第5世代移動通信システム(5G)の展開を継続するためには費用対効果が高い方法でRANを展開する必要があると判断したため、新たな方法を模索してきた。

2019年より新たな方法としてオープンRANの導入を検討しており、親会社に出資かつオープンRANで実績があるNTT DOCOMOの協力を得てオープンRANの試験を進めることになった。

なお、PLDTにはNTT DOCOMOおよび同社の完全子会社であるNTT Communications Corporationが資本参加している。

PLDTに対する持分比率は2022年12月31日時点でNTT DOCOMOが10.55%、NTT Communications Corporationが5.85%となっている。

そのため、NTT DOCOMOによる持分比率はNTT Communications Corporationを通じた持分も含めると16.4%となる。

NTT DOCOMOは日本国内で展開するRANでオープンRANを採用しており、オープンRANの展開で実績がある。

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