カンボジアのアンコール・ワットで樹木に擬態した基地局が開局
- 2017年01月05日
- 海外携帯電話
カンボジアのシェムリアップに位置するアンコール遺跡のアンコール・ワット付近において、樹木に擬態した鉄塔を建設して携帯電話の基地局が開局したことがカンボジアメディアの報道で分かった。
アンコール遺跡は国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の世界遺産(文化遺産)に登録されており、カンボジアで非常に有名なアンコール・ワットもアンコール遺跡に含まれる。
これまでアンコール・ワット付近には基地局が設置されておらず、アンコール・ワットには遠くの基地局から電波が届いていた。
アンコール遺跡の中で最も知名度が高いアンコール・ワットには多くの観光客が訪れるため、アンコール・ワット付近に基地局を設置することで混雑するアンコール・ワット内部の通信環境も改善したという。
基地局用の通信塔はカンボジアで通信塔建設事業を手掛けるCamtowerlink Communicationが建設しており、6基の通信塔をアンコール・ワット付近に建設したとのことである。
SmartブランドのSmart Axiataは4基の通信塔に基地局を設置して稼働を開始しており、CellcardブランドのCamGSMは2017年1月中旬には稼働を開始する見込みで、MetfoneブランドのViettel (Cambodia)やSEATELブランドのSouth East Asia Telecom (Cambodia)はCamtowerlink Communicationと交渉中とされている。
アンコール遺跡は世界遺産に登録されており、景観や環境の保護を第一とするため通信塔の建設は長らく見送られていたが、アンコール遺跡周辺の住民や観光客から通信環境の悪さに苦情が出ていたという。
そこで、Camtowerlink Communicationは景観に配慮して樹木に擬態した通信塔を建設しており、アンコール遺跡に悪影響を与えることなく通信環境の改善に貢献し、観光客が写真を共有したり緊急時の通信を可能にするとアピールしている。
カンボジアの政府機関で電気通信分野などを管轄するTelecommunication Regulator Cambodia (TRC)は複数の移動体通信事業者が樹木に擬態した通信塔を共有することは世界遺産に最も適しているとコメントし、カンボジアの政府機関でアンコール遺跡の観光開発や保護および管理を担当するApsara AuthorityはCamtowerlink Communicationとアンコール遺跡において18基の樹木に擬態した通信塔を建設する契約を締結したという。
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